介助がうまくいくコツは、自分の体の使い方を知り、相手にも伝えること

2025年5月25日 12:11 AM

「なんで私が手伝うとうまく立てないんですか?」

「どうやって支えたらいいんですか?」

 

在宅ケア(介護)をしているご家族から、こうした相談をいただくことがあります。

 

車椅子やベッドから乗り移るときの介助がうまくいかないのは、実は自分の立ち方を知らないからかもしれません。

 

私はよく「ご自身がどうやって立っているか、意識したことはありますか?」と聞きます。

 

私たちは普段、何気なく椅子から立ち上がっていますよね。

でも、立つという動作って、実は無意識に色々なことをしています。

 

たとえば、

  • 足を引く
  • 体を前に倒す
  • 足の上に体重が乗る
  • お尻が持ち上がる
  • 足をのばす

少しおおざっぱに書きましたが、こんな感じの細かい工程をほとんど意識せずにやっているんです。

 

ただしこれができるのは、自分の体だから。

力の強さも、入れるタイミングも体にしみついてわかっているからできます。

 

これをいざ、誰かを支えて行うとなると話は別です。

 

「手を引っ張れば立てるはず」

「腰を支えれば大丈夫」

 

などと思ってやってみるけど、全然うまくいかない。

 

だからこそ、どうやって立つのかを、介助者がちゃんと言葉で説明してあげることが大事なんです。

 

言語化が、介助を楽にしてくれることがあります。

 

「足はちょっと引いてみてください」

「前に体を倒して、お尻が浮いたら体重を足に乗せましょう」

 

こんなふうに説明すると、

「あ、そういうことか」

って気づいてくれる方が多いです。

 

そして、実際に動きが変わると、介助する側の負担もぐっと減ります。

 

「一生懸命やっているのに、うまくいかない」

「支えようとしても、相手が思うように動いてくれない」

「自分の体がただしんどくなるだけ」

 

こんな悩みを抱えているご家族は、ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。

 

ちょっとしたコツや気づきが、明日からのケアを少しでも楽にできますように。

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