MySCUE(マイスキュー)では、まだシニアケアに携わっていない方々にも、事前にどのような課題に直面する可能性があるかを理解していただきやすいよう、ケアラーが抱えやすい4つの課題と、シニアが直面しやすい8つの課題に分類しています。そしてこれらの課題は、経験者や専門家・パートナーによって、日々解決されています!
※専門家・パートナー企業には、MySCUE公式バッジ が付いています。
要介護者の昼夜が逆転したり、夜中にトイレの介助が必要になったりと、夜中に何度も起きることもあるため、多くのケアラーが慢性的な睡眠不足や不眠の悩みを抱えています。また、歩行やお手洗いの介助で腰や膝に大きな負担がかかることもあります。
家族の介護やサポートの大変さは周囲に理解されにくかったり、相談しにくかったりするため、多くのケアラーが孤独を感じます。また、家族に介護やサポートが必要になったという現実を受け入れること自体に、大きな心的ストレスがかかります。
基本的には、ケアを受ける側本人の貯蓄や年金で介護費用は賄われるべきですが、ケアラーにその経済的負担がかかる場合があります。家族の介護やサポートをする期間には個人差があり、介護費用が総額どのくらいかかるのか、将来の見通しが立てにくいため不安を感じることや、介護と仕事の両立に限界を感じご自身の仕事を離職し経済的に逼迫するケースなど、ケアラーの経済的負担と不安を大きくのしかかります。
ご家族の介護やサポートが始まると、ご自身の時間の確保がどうしても難しくなります。慣れない手続きから始まり、情報収集や日常生活のサポートなど様々なことで、自分自身の生活ややりたいことを後回しにしなければいけなくなり、時間的負担を感じるケアラーが多いでしょう。また、ケアラー世代は子育てや仕事と両立を迫られることも多く、さらに大きな負担がかかります。
高齢に伴い筋肉や骨、内臓の機能が低下します。それにより疲れやすくなったり、入浴・排泄・歩行など日々の生活に支障が出るだけでなく、転倒による骨折、温度を感じにくくなることによる熱中症など様々なケガ病気を引き起こしやすくなります。
口腔機能の低下は全身に影響し、歯周病は、糖尿病、脳梗塞、認知症、誤嚥性肺炎、心筋梗塞など全身疾患と関わっています。また、口から食べて内臓を動かすことができなるなると身体の機能低下が急速に進むと言われています。さらに、口腔機能の低下により噛めない、飲み込めないことにより好きなものを食べられない状況は、様々な制限が生じる高齢期において、QOL(クオリティオブライフ:生活の質)を損なう要因となります。
高齢になるにつれて、誤嚥性肺炎の危険性や、内臓機能の低下や認知症による食欲の減退、噛む・飲み込む力の衰えなどにより、食生活が偏りがちになります。また、「孤食」による食事の簡素化により、塩分などの栄養素の摂りすぎ、タンパク質やカルシウムなどの栄養素の不足などが起こります。
認知機能は、一般的に50歳あたりから徐々に低下すると言われ、記憶や判断力の低下によって社会生活や対人関係に支障がでます。物忘れから始まる記憶障害、簡単な計算ができなくなる計算力障害、被害妄想や情緒不安定になる情緒障害、徘徊など異常行動など症状は様々です。認知症のタイプは大きく3つに分かれ、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症があります。
高齢に伴い、生活に様々な制限が出てくる中で、「生きがい」や「充実感」といった心の豊かさを得にくいと感じるシニア世代が多く、高齢者のQOL(クオリティオブライフ、生活の質)を下げる要因となっています。
若い世代は仕事や家事、育児などの時間が日常生活における3分の1以上の時間を占めることが多く、休息や普段できない余暇活動に当てられますが、シニア世代の場合は余暇活動が1日の時間の大半を占めるため、余暇活動の充実が人生の楽しみに直結します。しかし、現実には引きこもりなどの問題が生じやすく、多くのシニア世代が余暇活動に満足できない現実があります。
高齢に伴う社会的役割の喪失や、精神機能・身体機能の低下が、シニア世代の自尊心を奪います。特に、認知症によるコミュニケーションの難しさから自尊心が傷ついたり、排泄介助によって人間の基本的尊厳を大きく傷つける場合も多く見受けられます。
シニア世代は、定年退職による社会的立場の喪失や、友人・兄弟・配偶者との死別など、社会的つながりや友人家族とのつながりが少なくなりがちです。そういった喪失感や孤独感は、精神・心理機能の低下をまねきます。さらに、人と話さないことによる口腔機能の低下、孤食による栄養状態の悪化、外出しないことによる運動機能の低下など、介護度を進める様々な原因を生じさせます。