加齢にともなう筋肉量の低下を防ぐには、たんぱく質をしっかりとることが大切です。今回のレシピは、身近な卵を中心に、脂肪の少ない赤身の豚肉や緑黄色野菜を組み合わせて、サルコペニア対策にも役立つ一品。ゆで卵のストックがあればすぐに作れるので、忙しい日にもおすすめです。

1. シンプルな素材で手軽に作れ、筋力のキープをサポート!

年齢とともに筋肉量が減少し、身体能力が低下した状態を「サルコペニア」といいます。

予防のためには、運動とともにたんぱく質をしっかりとることが大切です。ただし、たんぱく質=肉を連想し、「肉は胃にもたれる」「太るから」と敬遠する人もいるようです。

そこでおすすめなのが、胃もたれの心配がなく、比較的低エネルギーな赤身の肉や卵、魚介類などを上手に取り入れることです。これらを主な材料にしたおかずを1日に1~2回食べるとよいでしょう。

特に卵は「完全栄養食品」ともいわれ、ビタミンCと食物繊維以外の体に必要な栄養素をすべて含むとされています。

中でもたんぱく質は、量・質ともに優れており、たんぱく質をつくるうえで大切な必須アミノ酸9種類がバランスよく含まれているのが特長です。

ゆで卵にすることで満足感が増し、豚肉で巻けば食べ応えのある立派な主菜になります。

付け合わせのピーマンにはビタミンB6が豊富に含まれており、必須アミノ酸の代謝をサポートしてくれます。

焼いたあとに調味料をからめることで、低塩でもしっかりとした味わいに仕上げることができます。


卵

2. ゆで卵の肉巻き照り焼き|材料(2人分)

材料(2人分)
豚もも薄切り肉……4枚(140g)
卵……2個
たまねぎ……1/2個
ピーマン(緑・赤)……各1個
塩……小さじ1/4
小麦粉……適量
サラダ油……大さじ1/2

A
しょうゆ・みりん・酒……各小さじ2
砂糖……小さじ2/3
酢……小さじ1/3

*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です。 
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています。

エネルギー 259kcal 
塩分 1.8g


ゆで卵の肉巻き照り焼き


料理撮影:石井 宏明
レシピ開発・調理:満留 邦子

3. 作り方

①鍋に湯を沸かし、卵を入れて8分間ゆでる。水につけ、冷めたら殻をむく。

②たまねぎは1㎝ 厚さの輪切りにし、ピーマンは縦半分に切って種とヘタを除く。

③①に小麦粉を薄くまぶし、豚肉を広げて2枚ずつ巻きつける。

④フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、③を入れて転がしながら焼く。②も加えて一緒に焼き、焼けた野菜から取り出して塩を振る。

⑤肉巻きに全体的に火が通ったら、フライパンの油を拭き、混ぜ合わせたAを加え、弱火で煮からめる。肉巻きを半分に切り、野菜とともに器に盛る。

シニアのためのひと工夫:
たまねぎとピーマンはひと口大など食べやすい大きさに切り、よく焼きましょう。


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著者:満留 邦子(みつどめ くにこ) /管理栄養士 料理研究家

大学の家政学部を卒業後、料理研究家のアシスタントなどを経て、独立。書籍、雑誌、新聞、テレビなど多様な媒体で活動し、料理教室の講師や企業のレシピ開発を手掛ける。特に「家庭料理」を得意とし、身近な材料で作りやすいレシピ作りに定評がある。著書に『料理が楽しくなる圧力鍋レシピ』(成美堂出版)、『今日のうどん』(成美堂出版)、『ごはんのおとも』(成美堂出版)など多数。

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