忙しい日には、さっと作れて満足感のある「麺料理」があるとうれしいもの。今回は、にらとナッツの香ばしい風味に、甘酸っぱいタレを組み合わせた、エスニック風の和え麺をご紹介します。スープがないぶん、さらっと食べやすく、食欲のないときにもおすすめです。
年齢を重ねると血管が硬くなり、血圧が上がりやすくなりますが、「年のせい」と見過ごすのは危険です。放置すれば、心筋梗塞や脳梗塞など重大な病気につながる恐れもあります。
血圧が高くなっても、自覚症状が出にくいため、日ごろの食事での予防がカギとなります。
高血圧対策といえば“減塩”が基本ですが、「減塩=味気ない」と感じる方も少なくありません。そこで活躍するのが、酸味や香味野菜を活かした味付けです。
今回のレシピでは、さわやかな酸味をプラスするレモン汁を使用。ほんのり効いたクエン酸が、味を引き立たせてくれます。また、クエン酸には血行を促し、血圧の上昇を抑える働きがあるとされています。
“和え麺”スタイルだから、スープ麺より塩分を抑えやすいのも魅力。具材にはチャーシューではなく蒸し鶏を使い、あっさりヘルシーに仕上げます。さらに、にらやたまねぎには、体内の余分な塩分を排出するカリウムも豊富です。
そうめんや冷やし中華に飽きた方は、いつもとひと味違うアジアンテイストの一皿を、ぜひお試しください。
中華麺(生)……2玉
鶏むね肉(皮なし)……1/2枚(150g)
にら……1/3束
にんにく(みじん切り)……1/2かけ分
紫たまねぎ……1/4個
リーフレタス……2~3枚
バターピーナッツ……大さじ2
サラダ油……小さじ1
A
酒……大さじ1
塩……少々
B
にんにく(みじん切り)……少々
一味唐辛子……少々
水……大さじ3
レモン汁……大さじ1 1/2
グラニュー糖……大さじ1 1/2
ナンプラー……大さじ1
*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です。
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています。
エネルギー402kcal
塩分 2.8g
料理撮影:貝塚 純一
レシピ開発・調理:伊藤 晶子
①鶏肉は1cm厚さに切り耐熱皿にのせて、Aをふり、ラップをかけて電子レンジ(600W)で2分加熱する。そのまま冷まし、食べやすく裂く。
②にらは3㎝長さに切る。フライパンにサラダ油、にんにくを入れて中火で熱し、にらを加えてさっと炒める。
③紫たまねぎは薄切りにして水にさらし、水気を切る。リーフレタスは1㎝幅の短冊切りにし、ピーナッツは粗く刻む。
④Bはよく混ぜて、グラニュー糖を溶かす。
⑤鍋にたっぷりの湯(材料外)を沸かし、麺をほぐしながら入れる。包装の表示どおりにゆで、ざるに上げて冷水でぬめりを洗い、水気を切る。
⑥器に⑤を盛り、①~③を盛り合わせ、④のタレをかけ全体をよく混ぜ合わせていただく。
シニアのためのひと工夫:
蒸し鶏を、市販の「サラダチキン」「ロースハム」「ちくわ」などに変えて、さらに手軽に作るのもおすすめです。また、夏に活躍する「そうめん」「冷や麦」でも美味しくいただけます。食感のアクセントにバターピーナッツを使用しましたが、咀嚼に心配がある方は、風味の良いゴマ油などを利用するのもおすすめです。
著者:伊藤 晶子(いとう・あきこ)
料理研究家・管理栄養士
料理教室FRASCO 主宰(福島県いわき市)
女子栄養短期大学を卒業後、料理研究家アシスタント、料理教室スタッフなど様々な食の
現場を経て、2009年に独立。『栄養と料理』『レタスクラブ』『お料理家計簿』(講談社)などの料理雑誌でのレシピ提案や、料理教室講師、イベント運営、企業のレシピ開発、料理番組の裏方など、多岐にわたって活躍。2020年末にいわきへUターンし、現在は料理教室運営を軸に、東京へも出向き、食の仕事に携わる。確かな調理技術をもとに、作りやすさと美味しさを兼ね備えた、食べて笑顔になる料理を提案し続けている。『フィスラーの料理教室』(KADOKAWA)、『ラプンツェルと学ぶ 料理の基本(料理担当)』(KADOKAWA)、『おいしすぎる糖質オフカレー』(KADOKAWA)、『幼児から小学生まで 食物アレルギー栄養しっかりごはん(料理担当)』(女子栄養大学出版部)など著書多数。