定番のぶり大根を、しょうゆではなく「塩麹」でさっぱりと仕上げたひと皿。塩麹のまろやかな塩味がぶりのうま味を引き立て、ひと口食べるごとにゆずの香りがふわっと広がります。フライパンひとつで手軽に作れるのに、見た目も味も本格的。寒い日に食べたい、体に染みわたる煮魚レシピです。
ぶりは魚の中でも特に、EPAやDHAといった良質な脂質を多く含む魚として知られています。これらの成分には、中性脂肪の合成を抑えたり、悪玉のLDLコレステロールを減らしたりする働きがあるといわれ、生活習慣病の予防にも役立つとされています。特に冬に出回る「寒ぶり」は、脂がたっぷりのった濃厚な味わいで、身も引き締まっています。
味付けのポイントは、うま味の濃い「塩麹」。塩味の中に自然な甘みがあり、ぶりの脂のうま味を引き立ててくれます。麹に含まれる酵素には消化や吸収を助ける働きがあり、腸内環境を整える効果も期待できます。
さらに、大根や昆布と一緒に煮ることで、食物繊維をしっかりプラスして、余分なコレステロールの排出を助けます。煮汁のうま味がしみ込んだ大根は、主役のぶりにも負けないおいしさです。
煮上がってから5分ほどおくと、ぶりや大根に味が染み込み、ゆずの香りも相まって、より深みのある味わいに。寒い季節にぴったりの、体にもうれしい一品です。

ぶり……2切れ(200g)
塩……小さじ1/4
結び昆布(乾燥)……4個
大根……250g
ゆず(輪切り)……大2枚
塩麹……大さじ2
*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です。
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています。
エネルギー 306kcal
塩分 1.9g

料理撮影:貝塚 純一
レシピ開発・調理:伊藤 晶子
①ぶりは塩を振って10 分ほどおく。
②結び昆布は水300mL(材料外)に10分ほど浸けておく。
③鍋に湯を沸かし、①をさっと湯通しして冷水にとり、水気を拭く。
④大根は2㎝厚さの半月切りにし、耐熱容器に並べ、ラップをして電子レンジ(600w)で2分加熱する。
⑤フライパンにぶり、大根、ゆずを並べ、②(戻し汁ごと)、塩麴を入れ、クッキングシートなどで落としぶたをして中火で加熱する。煮立ったら弱火にして7~8分煮る。
⑥火を止めて5分ほどおき、味を染み込ませる。
著者:伊藤 晶子(いとう・あきこ)
料理研究家・管理栄養士
料理教室FRASCO 主宰(福島県いわき市)
女子栄養短期大学を卒業後、料理研究家アシスタント、料理教室スタッフなど様々な食の現場を経て、2009年に独立。『栄養と料理』『レタスクラブ』『お料理家計簿』(講談社)などの料理雑誌でのレシピ提案や、料理教室講師、イベント運営、企業のレシピ開発、料理番組の裏方など、多岐にわたって活躍。2020年末にいわきへUターンし、現在は料理教室運営を軸に、東京へも出向き、食の仕事に携わる。確かな調理技術をもとに、作りやすさと美味しさを兼ね備えた、食べて笑顔になる料理を提案し続けている。『フィスラーの料理教室』(KADOKAWA)、『ラプンツェルと学ぶ 料理の基本(料理担当)』(KADOKAWA)、『おいしすぎる糖質オフカレー』(KADOKAWA)、『幼児から小学生まで 食物アレルギー栄養しっかりごはん(料理担当)』(女子栄養大学出版部)など著書多数。