「最近、ちょっとした段差でつまずく」「背中が丸くなってきた」「肩こりや腰痛がすっきりしない」……。年齢とともに、そんなふうに感じることはありませんか? 筋力はどうしても落ちてしまいますが、あきらめることはありません。1日たった1分、無理なく続けられる簡単な体操で、転びにくい元気なからだをつくりましょう。運動が苦手な人でも大丈夫です。「1日1分」の習慣がからだを変えてくれます。

※すべての体操において、動かしたときに痛む場合は無理に行わないでください。

 

1. 転びにくいからだをつくる「やさしい片脚立ち体操」

立ったまま靴下を履こうとして、グラッとしたことはありませんか? バランスを崩しやすくなるのは、脚を支える筋肉が弱ってきているサインかもしれません。この体操では、お尻とおなかの筋肉をしっかり目覚めさせ、転倒を予防する「片脚で立つ力」を養います。転びにくいからだづくりを目指しましょう。


回数の目安:左右各10回(慣れてきたら回数を増やす)

【やり方】
①脚は腰幅に開き、両手は腰に当て、左脚を床から少し浮かせます。

②からだをまっすぐにしたまま、左脚を真横に開き、2秒キープして①の姿勢に戻ります。この動きを10回くり返し、右脚も同様に行います。

【ポイント・注意点】
・片脚立ちになると安定しない場合は、壁などに手をおき、安全に行いましょう。
・脚を斜め前に上げてしまうと、ターゲットの筋肉が鍛えられません。脚は真横、もしくは少し後ろに上げる感覚で行うとよいでしょう。

2. 丸まった背中をシャキッと! 胸を開く「Tストレッチ」

背中が丸まった「猫背」の姿勢は、胸の筋肉が硬くなっていることが主な原因です。胸の筋肉をグッと広げるストレッチを行うと、姿勢が良くなり若々しい印象になります。さらに、胸が開くことで自然と深い呼吸ができるようになり、気分もパッと明るくなります。中級編の片脚立ちでは、脚の筋肉も鍛えられ、転倒予防にもつながります。


回数の目安:
左右各5回(慣れてきたら回数を増やす)

【やり方】
START 背筋をまっすぐにして立ち、手のひらを上にしてクロスさせます。

初級編 右脚を一歩前に出しながら、両腕を大きく開いて胸を張り、左脚はつま先立ちになります。そのまま2秒キープし、STARTに戻ります。この動きを5回くり返し、逆側も同様に行います。

中級編  右脚を一歩前に出しながら、両腕を大きく開いて胸を張り、左脚を上げ片脚立ちになります。そのまま2秒キープし、STARTに戻ります。この動きを5回くり返し、逆側も同様に行います。

※転倒しないように注意しましょう

【ポイント・注意点】
・ひざをピンと伸ばし、腰を反らすのではなく「胸を張る」イメージで行います。
・ひざを曲げるとからだの前側が伸びにくくなり効果が半減します。転倒しないように注意して行ってください。

 

3. からだの土台を整えて肩こり・腰痛を防ぐ「骨盤バランス体操」

骨盤の傾きは、からだ全体のゆがみにつながります。前かがみになれば猫背に、腰が反りすぎれば反り腰になり、それが肩こりや腰痛を引き起こす原因にもなります。骨盤を前や後ろにコロンと動かすエクササイズで、からだの土台となる骨盤のバランスを整えましょう。


回数の目安:10回(慣れてきたら回数を増やす)

【やり方】
①両手を腰にあて、骨盤の位置を確認します。息を吐きながら背中を丸め、お尻を締めるイメージで、骨盤を後ろに傾けます。

②息を吸いながら胸を張り、骨盤を前に傾けながら腰を反らせます。この動きを10回くり返します。

【ポイント・注意点】
・骨盤を水の入ったタライに見立て、「前側に水をこぼす」「後ろ側に水をこぼす」というイメージで行うとよいでしょう。
・上半身を前傾させたり、反らせたりするのはNGです。単に肩を揺する動作になってしまいます。

4. まとめ

いかがでしたか? 今回は、転倒予防のための片脚立ち、猫背を改善する胸のストレッチ、そして肩こり・腰痛を防ぐための骨盤を動かすエクササイズと、3つの基本の体操をご紹介しました。どれも特別な道具は必要なく、ご自宅で今すぐ始められるものばかりです。最初はうまくバランスが取れなかったり、難しく感じる動きがあったりするかもしれませんが、決して無理をする必要はありません。ご自身のペースで「1日1分」を積み重ねて、転びにくい元気なからだを維持していきましょう。


写真(トップ):PIXTA




この記事の提供元
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著者:澤木一貴(さわき・かずたか)

株式会社SAWAKI GYM代表取締役
トレーナー歴35年。静岡県の整形外科病院でトレーナー科主任を歴任し、リハビリ後の患者からトップアスリートまで医学的根拠に基づき指導。その後専門学校講師を12年間務め、機能解剖学を中心に学生教育を行う。現在はトレーナー活動の他、講演会やメディアで健康情報を発信している。出版書籍は20冊、監修雑誌は350冊以上。テレビ出演多数。最新著書『体力おばけへの道 超ハードモード編 自分史上最高の「動ける体」を手に入れよ!』『体力おばけへの道 頭も体も疲れにくくなるスゴイ運動』(KADOKAWA)など。
https://sawakigym.com/

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