心地よさ「香り」

2024年2月29日 9:54 AM

脳に直接アプローチする、香りのパワー

 

子供の頃、母の膝まくらで耳をこちょこちょとお掃除してもらう時間が大好きでした。ほんのりあたたかい体温と、眠気を誘うような母の匂いに包まれて、この時間が永遠に続けばいいのに…と思ったものです。

記憶には匂いが紐づいていることが多いですね。これは嗅覚は人間の五感の中で唯一、直接“大脳辺縁系”に働きかけるものとして位置づけられているからなのです。

 

以前は着るものや出かける場所、会う人によってフレグランスを変えて楽しんでいました。けれど最近はマスクをつけている上に外出の機会も減ったせいでしょうか、香りに疎くなったような気がします。ただ、自宅でマスクを外せる時間は本能的に、心地よくリラックスできる香りを求めているようにも感じます。香りを嗅ぐことで、勉強や仕事の効率が上がるといった話もよく耳にします。香りを上手に生活に取り入れてみましょう。

 

香りは、強さによって好き嫌いが変わります。第一印象は悪くても、ふんわり弱く使用すると気に入る場合もあるのです。選ぶ時は、使用量やつける位置などいろいろ試してみるといいでしょう。リラックス効果があると言われるラベンダーのアロマですが、その香りが強すぎたり、好きだと感じなければリラックスはできません。

 

普段の生活から香りを意識していると、自分の好きな香りが見えてきます。例えばアイスクリームのバニラの香りだったり、ブルーマウンテンの珈琲の香りだったり。この香り好き!と思ったらmyフレーバーとしてキープしておき、疲れた時や気持ちが沈んだ時に活用してみましょう。きっと心が穏やかになり、前向きな気分になれるはずです。

 

食べ物の香りの中では、セロリの香りはイライラを静め気持ちを安定させるのに有効。レモンの香りは興奮を静め、リラックス効果が期待できるそうです。お料理のついでにゆっくり香りを味わってみるのもよいですね。我が家のベランダには小さなレモンの木がありますが、花はもちろん葉っぱを指でこするだけでもさわやかな香りがして癒されます。

 

ミントなど好きな香りをマスクに吹きつけてみたり、枕の下に香りを忍ばせてみるのもおすすめ。単調になりがちな生活に変化がついて、きっと楽しくなるはずです。ぜひお試しを。

 

 

~前回までの掲載内容~

心地よさ「ぬくもり」

心地よさ「肌ざわり」

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