1. たんぱく質の重要性
たんぱく質には、体の治癒力・免疫力の向上、脳や内臓を動かす、体のバランスを保つ、気持ちを整えるなどの重要な役割があります。
そのため、健康維持にはたんぱく質の摂取が欠かせません。たんぱく質が不足すると疲れやすくなったり、筋肉量が減少したり、免疫機能が衰えてかぜをひきやすくなったりします。
たんぱく質の種類は大きく「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」の2つに分けられます。
動物性たんぱく質は、肉や魚などの動物から摂取できるたんぱく質のことで、たんぱく質を構成するアミノ酸のうち、人が体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含んでいます。
植物性たんぱく質は、植物から摂取できるたんぱく質のことで、必須アミノ酸のバランスには劣りますが、炭水化物・食物繊維などの重要な摂取源でもあります。
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の両方をバランスよく取り入れることが大切です。
2. 年齢を重ねるほど、筋肉は大切です
いくつになっても、自分の足で歩いて、健康で元気に暮らしていくには筋活生活が大切です。
体の動きを支える三大器官「骨」は7年、「関節」は117年、「筋肉」は約48日で半分生まれ変わるといわれています。
「筋肉」は生まれ変わるスピードが速いのですが衰えるのも早いため、日ごろから意識して筋力を保つことが大切です。筋肉量は20代から徐々に減少し、50代以降からは全身の筋肉が低下していきます。
若い頃はバランスが取れているので筋肉量を維持できますが、年齢とともに、筋肉を作る力が低下すると、分解が合成を上回り、低下の一途をたどります。
3. たんぱく質は筋肉を作る大切な材料
筋肉は筋繊維と呼ばれるたんぱく質の集まりで、筋肉の材料となっているのは筋たんぱく質です。
筋肉の材料になるたんぱく質を摂るための最も簡単な方法は、「筋肉を食べる」こと。つまり動物の肉を食べることです。動物の肉には、牛・豚・鶏・魚・乳などがあり 、摂取効率が良いのは哺乳類のお肉といわれています。
また、吸収の良さでは植物性たんぱく質も有効です。
4. どれだけ食べればいい?
筋肉量の維持や増加のために1日あたりのたんぱく質の推奨量は、65歳以上の男性で60g、女性で50gが目安になっています。
(厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版)
高齢になればなるほど食べる量も減るので、意識をしてたんぱく質を多めに摂ることが重要です。
※下図は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2020年度版を参考に65歳以上男性の推奨量を示しています。