1. 認定調査で正しく評価されないとどうなる?
認定調査で正しい評価を受けなければ、要介護認定で実際の状態とは異なる要介護度に判定されてしまう可能性があります。
要介護度は、区分によって利用できる介護サービスの種類や、介護保険から給付される1か月あたりの上限額(支給限度額)が異なります。そのため、実情に合った要介護認定を受けなければ、本来必要な介護サービスを十分に受けられなくなってしまうでしょう。
また、介護保険の支給限度額を超えて介護サービスを利用した場合、超えた分の利用料は、全額自己負担になってしまいます。
このように、実情に合っていない要介護認定を受けてしまうと、金銭面も含め介護者にかかる負担が大きくなります。
2. 認定調査で正しく評価してもらうコツ
認定調査で調査員に正しい評価をしてもらうための対策はあるのでしょうか?
次に紹介する4つのコツを押さえれば、実情に合っていない評価を受ける可能性を低くすることができます。
3. 家族が立ち会う
要介護認定の日は、本人の様子をよく知る家族が調査に立ち会うことをおすすめします。
これはよくあることですが、調査員から聞かれた質問に対する本人の受け答えと、家族の認識が一致しないことがあります。普段できないことを「できる」と言ってしまうのです。
また、調査員の前で立ち上がりなどの動作確認をする際にも、いつもはできないことを本人が頑張って、たまたまできてしまうこともあります。
調査員は普段の状態を知らないので、本人任せにしてしまうと、正しい評価にならないことがあります。そのため、認定調査には普段の様子をよく知る家族が立ち会うようにしましょう。
4. 伝えたいことはメモしておく
調査員から急に質問されるとうまく伝えられなかったり、大切なことを伝え忘れてしまったりする場合があります。
そのため、認定調査の日までに普段の状況や伝えたいことをメモしておくと、調査のときに落ち着いて状況を伝えることができるでしょう。
【メモしておく項目の例】
・普段行っている介助の内容
・介助を行う頻度
・困りごとや心配ごと
・これまでの病歴
・飲んでいる薬など
認知症の症状については、いつ、どんな行動をしたかを時系列でメモをしておくと、調査のときに正確に伝えることができます。徘徊の様子などをスマホの写真や動画に撮り、調査員に見てもらうのも方法のひとつです。
5. できるだけ詳しく伝える
日常生活の中で、できていないことや、困っていることは、できるだけ詳しく調査員へ伝えましょう。
また、調査員の質問に「できる」「できない」の2択で答えるのではなく、「具体的なエピソード」を付け加えることもポイントです。日々の体調によって違いがある場合には、それも含めて伝えてください。
例えば、以下のように伝えてみましょう。
「一人で歩けます」
→一人で歩けますが、ふらつくことが多いので、移動するときは付き添っています。
「トイレは一人で行けます」
→一人でトイレに行けますが、間に合わず失敗することが週に2〜3回あります。
着替えは自分でしますが、トイレの掃除は家族がしています。
このように、ひとつの動作に具体的なエピソードを付け加えることで、普段の生活状況をより詳しく伝えることができます。
なお、調査項目の詳細は厚生労働省のサイトに載っているので、事前に確認しておくと良いでしょう。
6. 調査後に、調査員と話す時間をもらう
排泄の問題や認知症で徘徊してしまうことなど、本人の前で言いづらいことは、調査後に調査員と話す時間をもらうようにしましょう。
調査員が来たときに玄関先で「本人の前で言いにくいこともあるので、後で話をする時間をもらえますか?」と一言伝えると良いでしょう。
終わってから話すことがどうしても難しい場合は、メモに書いて調査員に渡すと正確に伝えることができます。
7. おわりに
認定調査で正しい評価をしてもらうためには、生活状況をできるだけ詳しく、正確に、調査員へ伝えることが大切です。本人だけで認定調査を受けると、状況が正しく伝わらない場合があるため、家族が調査に立ち会うようにしましょう。また、伝えたいことは事前にメモしておくと、調査のときに忘れずに伝えることができます。
認定調査の結果は、要介護認定の判定に大きく影響するため、本記事で紹介したコツを踏まえて、認定調査を受けるようにしましょう。