1. 受けられないサービスとは?
訪問介護サービスでは受けられないサービスには、次のようなものがあります。
〈ホームヘルパーの援助がなくても利用者の生活に支障がないもの〉
・庭の草むしりや草木の手入れ、水やり
・窓のガラス拭きやベランダのそうじ
・家具や電気器具の移動や修繕
・タバコや酒などの嗜好品の買い物
・ペットの世話
・美容院の付き添いなど
日常的な家事の範疇を超えるものと判断されるものは、ヘルパーの仕事の範囲外になります。来客用の買い物やお歳暮の購入、おせち料理や誕生日などのための特別な調理、換気扇などの大がかりな清掃、引越しの準備、遠くの店舗での買い物、墓参りや法事の付き添いなどのサービスは受けられませんので覚えておきましょう。
〈医療行為にあたるもの〉
・インスリン注射
・点滴
・たんの吸引
・経管栄養(チューブやカテーテルなどを使い、胃や腸に必要な栄養を注入すること)
・褥瘡(じょくそう)の処置
・摘便(直腸に指を入れて便を排出させるケア)など
ホームヘルパーは、医師や歯科医師、看護師など専門資格がなければできない医療行為を行うことはできません。爪切りや耳掃除などの医療行為ではないケアも、爪の周囲の皮膚に化膿や炎症がある場合や耳垢が耳をふさいでいる場合などは、ヘルパーのケアが受けられないことがあります。
〈利用者以外の方への行為〉
・利用者が使用していない部屋のそうじ
・利用者以外の方のための調理や洗濯
・利用者以外の方のふとん干し、シーツの交換
・来客の対応など
利用者以外の方とは、主に家族です。ホームヘルパーにそうじをしてもらえるのは、利用者の生活スペースに限られています。家族と共有部分(浴室、トイレなど)は基本的にそうじをしてもらえません。そのほか、利用者の料理を作るときや洗濯をするとき、家族の分も同時に行うことは認められていませんので注意しましょう。
2. どうしても受けたいサービスは自費で
受けられないサービスをどうしても利用したい場合、「介護保険外サービス」を活用してみてはいかがでしょうか。訪問介護では対応できない要望にも柔軟に応えてくれる自費のサービスで、内容も時間も自由に決めることができます。
冠婚葬祭や趣味などの外出の付き添い、見守り、配食、訪問理美容などのサービスも受けられます。
実施している事業者は、市区町村に設置されている社会福祉協議会や人材シルバーセンター、民間企業など幅広くあり、それぞれ利用方法や費用が異なります。介護保険の訪問介護と組み合わせることもできるので、すでに契約している訪問介護の事業所に依頼することも可能です。
3. まとめ
訪問介護サービスを利用して多くの方が直面する問題が「受けられないサービス」です。ホームヘルパーに「庭の草むしりをしてほしい」「食料品の買い出しのついでにタバコも買ってきてほしい」と頼んでも、できないと断られるからです。
それは訪問介護が介護保険法によって利用条件が厳しく定められているためで、ヘルパーや事業所を変えても同様です。利用者本人の状態や家庭の事情でどうしても受けたいサポートがある場合は、介護保険外サービスも視野に入れ、まずはケアマネジャーに相談しましょう。