若いころの写真を見て、「あのころみたいなハリのある肌や、パッチリ目元を取り戻せたら……」と考えたことのある人も少なくないのでは? 20代のころの顔に戻ることは難しくても、見た目の若返りを実現するのは不可能ではありません。そんな夢を叶えてくれるのが「顔ヨガ」。顔ヨガで眠っていた筋肉を目覚めさせれば、気になるシワやたるみの改善だけでなく、表情を豊かにし、笑顔もより魅力的に! いずれもほんの数分でできるものばかり。最近表情が乏しくなってきたお母さんも誘って、母娘で若返りを図りませんか?

1. 顔ヨガで表情筋を鍛えれば、若返りも夢じゃない!

顔ヨガは、顔の筋肉である表情筋を鍛えたり、ストレッチしたりする「顔のヨガ」です。顔には約60種類の表情筋がありますが、日本人の多くはそのうちの20%ほどしか使っていないといわれます。体の筋肉と同様に、表情筋も使わなければ衰えてしまい、実年齢よりも老けて見られてしまう可能性も……。そこでおすすめしたいのが、顔ヨガです。
 
「顔ヨガでは、普段ほとんど使っていない顔の筋肉を刺激することにより、しなやかな弾力を取り戻して、血行やリンパの流れ、新陳代謝を促します。その結果、シワやたるみ、むくみ、くすみ、目の下のクマなどを解消し、引き締まった小顔、リフトアップ 、美肌を手にすることができるのです」と、顔ヨガ/フェイシャルヨガ講師の稲垣良子先生は話します。
 
顔ヨガは、「表情(=ポーズ)をつくる」という簡単な動きを、1日たった2~3分行うだけでOK。しかも、表情筋は小さな筋肉なので、効果が出やすく、1~2週間続けるだけで変化を実感できるのもうれしいポイントです。若々しい顔や豊かな表情を目指して、さっそく今日から顔ヨガを始めてみましょう!
顔ヨガで表情筋を鍛えれば、若返りも夢じゃない!

2. 顔の筋肉をほぐしてむくみ解消「くちゃくちゃぱっ」

まずは、顔全体を大きく動かす「くちゃくちゃぱっ」で、使わずにこり固まってしまった筋肉をほぐしましょう。顔を思いっきり縮めたり、伸ばしたりすることにより、顔全体の血流やリンパの流れが促されます。その結果、老廃物が排出されやすくなって、むくみが解消されるほか、血色もよくなります。また、筋肉がほぐれることで、表情をやわらかくする効果もあります。毎朝、目覚めたときに布団の中で行うのを習慣にするとよいでしょう。
 
 
1.鼻から息を吸ったあと、口からシューッと息を吐きながら、目、鼻、口を顔の中央にギューッと寄せる。

2.最後のひと息で、顔全体を伸ばすように目と口を一気に開く。口は逆三角形になるように意識する。

3.目を閉じ、ゆっくり鼻で呼吸しながら顔全体の力を抜く。
顔の筋肉をほぐしてむくみ解消「くちゃくちゃぱっ」

3. 目の周りの筋肉を鍛えて目力アップ「おでこロック」

長時間、スマホやパソコンを見る生活をしていると、目の周りにある眼輪筋が衰え、まぶたも下がってきます。すると、額や眉の筋肉に頼って目を開こうとするため、それが表情グセとなって、額のシワの原因にもなります。眼輪筋を鍛えるのに有効なのが「おでこロック」です。額や眉の   筋肉を押さえ、目の周りの筋肉だけを動かす感覚をつかむのがポイント。眼輪筋をしっかり使えるようになると、目力がアップして、表情もイキイキしてきます。
 
 
1.両手を額に当 て、小指で眉の筋肉、そのほかの指で額全体をしっかりロックする(押さえる)。
 
2.額や眉は動かさず、目の奥とまぶたの筋肉を意識しながら、まぶしいものを見るように目を細める。
 
3.額と眉をロックしたまま、眼球を前方へ押し出すイメージで、目を大きく開く。3セット行う。
目の周りの筋肉を鍛えて目力アップ「おでこロック」

4. 頬を引き締めてリフトアップ「おだんごロック」

鏡を見たとき、思わず「ドキッ!」とするのが、頬  のたるみ。頬が下がっていると老けた印象に見られるだけでなく、ほうれい線の原因にもなります。そこでおすすめなのが「おだんごロック」。指で頬におだんごをつくり、思いっきり押し上げてキープすることで、表情筋に頬の本来の高さを形状記憶させる顔ヨガです。ポイントは、目は細めず、しっかりと見開いておくこと。頬の筋肉にハリが出て、顔全体がすっきりとした印象になります。
 
 
1.目を大きく見開き、口角と頬をしっかり引き上げる。このとき、上の歯だけを見せるようにして、おでこにしわが寄らないように注意し、5秒キープする。
 
2.親指と人さし指を頬のふくらんだ部分に当てておだんごをつく り、そのままギューッと持ち上げて10秒キープする。手を外し、そのままの表情を5秒キープする。
頬を引き締めてリフトアップ「おだんごロック」

5. たるみを解消して若々しい目元に「ムンクの顔」

目の下のたるみは、筋肉の衰えが原因。筋肉が衰えると目の下に脂肪がたまりやすくなり、次第に皮膚が下がって、たるんでしまうのです。目の下のたるみ解消に有効なのが「ムンクの顔」。顔を縦に思いっきり伸ばしつつ、目線を上に上げることで、目の下の筋肉が鍛えられます。また、顔の血行がよくなってクマの解消に役立つだけでなく、ほうれい線が目立ちにくくなる効果も。継続的に行って、若々しい表情を目指しましょう。
 
 
1.口を「オ」の形にし、顔をできるだけ縦長に伸ばすイメージで、頬と鼻の下を伸ばす。
 
2.①の表情のまま、目線を上に上げる。このとき、額にしわが寄らないように注意し、10秒キープする。
たるみを解消して若々しい目元に「ムンクの顔」

6. ハリのある魅力的な唇をつくる「チューください」

目元と並び、口元は表情の印象を大きく左右します。唇を動かす筋肉が衰えると、唇の動きが鈍くなるため、血行が悪くなります。その結果、唇にハリがなくなったり、色がくすんだりしてしまいます。魅力的な唇を取り戻すには、タコの口のようにギュッと唇をすぼめる「チューください」がおすすめです。続けていくうちに、だんだん唇が外側に開くようになり、唇の弾力がアップして、色も健康的なピンク色になってくることでしょう。
 
 
1.唇をすぼめて丸く突き出し、真ん中は小指の先ほどの大きさに開ける。
 
2.あごを軽く突き出し、やさしく目を閉じて10秒キープする。
ハリのある魅力的な唇をつくる「チューください」

7. もたついた二重あごを解消する「三角の舌」

二重あごは、筋肉が衰えて重力に逆らえなくなり、余分なお肉が下がってしまった状態。これを解消するには「三角の舌」が効果的です。あごを上げ、のどを伸ばした状態で舌を突き出すことで、首の前側の筋肉が鍛えられ、首元のしわも目立ちにくくなります。また、首にある無数のリンパ管が刺激されるので、老廃物の排出が促され、フェース ラインもすっきりします。舌を出したとき、あご周りの筋肉が引き締まっているのを意識して行いましょう。
 
 
1.背すじを伸ばして頭を後ろに倒し、額にしわが寄らない程度に目線を軽く天井に向ける。

2.舌をつけ根から思いっきり出し、舌先を天井に向けて突き出す。鼻で自然に呼吸をしながら、10秒キープする。
 
もたついた二重あごを解消する「三角の舌」

8. まとめ

顔ヨガの効果を高めるためには、それぞれのポーズを思いっきり行うのがポイントです。筋肉を最大限に伸縮することにより、固まった表情筋がほぐれ、血行やリンパの流れがよくなるとともに、新陳代謝も促されます。また、初めのうちは思うように顔の筋肉を動かせなくても、ポイントを意識して動かすことで、次第に動くようになってきます。朝起きたとき、お風呂に入りながら、夜寝る前など、日常生活の中に顔ヨガの習慣を取り入れて、楽しみながら続けてみましょう。
 
 
監修:稲垣良子先生
 
 
稲垣良子(いながき・りょうこ)  ※写真下
「R beauty」代表。顔ヨガ/フェイシャルヨガ講師。ピラティス・インストラクター。アパレル会社、大手広告代理店勤務を経て、結婚を機に退職し、2児を出産。産後の子育てで肩こりや腰痛に悩むなかピラティスに出会い、Hugo Codaro氏に師事。体も心もスッキリできるピラティスに感銘を受け、その魅力をたくさんの女性に知ってもらいたいと自ら「きらきらピラティス」を主宰。さらに、年齢を重ねても輝き続けるためには顔の印象が大切だと考え、顔ヨガの資格も取得し、2017年より「きらきら顔ヨガ」を開催。2023年より顔ヨガ指導者養成講座の講師としても活躍中。
まとめ
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著者:MySCUE編集部

MySCUE (マイスキュー)は、家族や親しい方のシニアケアや介護をするケアラーに役立つ情報を提供しています。シニアケアをスマートに。誰もが笑顔で歳を重ね長生きを喜べる国となることを願っています。

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