1. 水拭きもできる「ハイブリッドタイプ」と「自動ゴミ収集機能搭載モデル」
「掃除をラクにしたい」という要望が多いためか、今は多種多様なロボット掃除機があります。一般的に知られているロボット掃除機は、掃除機のようにゴミを吸引する「吸引タイプ」。ただし、最近は吸引とともに水拭き掃除もできる「ハイブリッドタイプ」も増えてきました。
食べこぼしなどで床が汚れやすい介護世帯におススメしたいのは、このハイブリッドタイプ。吸引だけでは なく水拭きもできることで、食べこぼしのあと などもスッキリきれいに掃除してくれます。床についた皮脂汚れも掃除できるので、フローリングなどは裸足で歩くとサラサラと気持ちの良い感触に。古い家では畳やカーペットなどの「水で濡らしたくない」床もありますが、ほとんどのハイブリッドタイプは部屋の間取りを学習する機能を搭載。アプリで「吸引掃除だけ」「吸引+水拭き掃除」するエリアを指定することができるので安心です。
また、予算と置き場所が許すなら、ロボット掃除機でぜひ取り入れてほしいのが「自動ゴミ収集機能」を搭載したモデル。ロボット掃除機は本体をコンパクトにするため、通常は掃除のたびにゴミ捨てをしなければならない仕様になっています。しかし、充電ステーションに自動ゴミ収集機能を搭載した製品なら、掃除が終わるたびに充電ステーションが掃除機本体内部のゴミを回収。ユーザーはロボット掃除機のお手入れを数カ月放置することができるのです。
そこで、今回は吸引と水拭きができる「ハイブリッドタイプ」で自動ゴミ収集機能を搭載したおススメの製品を紹介します。
2. 掃除能力の高さはもちろん、障害物回避機能も優秀
ハイブリッドタイプのロボット掃除機でおススメしたいのは、ロボット掃除機の代名詞ともいえるルンバの「コンボ」シリーズ。コンボシリーズは2本のシリコン製 ブラシで力強くゴミを吸引しつつ、同時にモップパッドで水拭きしながら部屋を掃除します。水拭きができないエリアでは、モップを本体の頭の上に移動させる変形機構を搭載した珍しい製品です。
「ルンバ コンボ j9 +SD」で便利なのが、PrecisionVisionナビゲーション機能。これは、カメラで部屋の状態をチェックし、スリッパや靴下、コードといった床に落ちている障害物を上手に回避する機能です。介護中で散らかりがちな家庭でも、掃除中に障害物を巻き込んで停止してしまうというアクシデントを減らすことができます。
水拭きもできる アイロボットジャパン 「ルンバ コンボ j9+SD」
3. 自動給水機能を搭載した上位モデル
ちなみに、「ルンバ コンボ j9+SD」は、充電ステーションに自動ゴミ収集機能 を搭載したモデル。このため、最大1年間はゴミ捨ての必要もありません。このほか、上位モデルには水拭きモップへの給水も を最大30日 間自動化できる「ルンバ コンボ j9+」もあります。
4. 限られたスペースで利用できるコンパクトなロボット掃除機
狭い部屋の掃除や、家具やモノが多い部屋の掃除をするなら、ロボット掃除機本体の大きさが重要です。掃除機がソファやベッドの下に入る高さか? 椅子や家具の間を通り抜けられるか? などを購入前にチェックしておきましょう。とはいえ、高機能なロボット掃除機のほとんどは直径34cm 前後、高さ9cm前後というもの。実はロボット掃除機の大きさにはあまり選択肢がありません。
そんな中注目されているロボット掃除機が 、スイッチボットのコンパクトサイズロボット掃除機「SwitchBot K10+」。なんとこのロボット掃除機は本体サイズが直径24.8cmと驚異のコンパクトさを実現しています。このサイズなら、ほとんどの椅子の脚の間も スイスイ通り抜けることができます。本体重量も約2.3kgと軽いため、手に持って 移動するのも手軽。1階と2階など、複数のフロアを掃除したい家庭にも嬉しい製品です。
コンパクトサイズながら、機能が充実しているのも本製品の魅力のひとつ。充電ステーションには約70日分のゴミを溜められる自動ゴミ収集機能を搭載。また、吸引と水拭きを同時に行うことはできませんが、床拭き用のアタッチメントを装着させることで、市販の使い捨て床拭きシートを使った水拭き掃除も可能です。
スイッチボット「SwitchBot K10+」
5. 可能な限り自動化したい人は「全部入り」を検討して
ここまでは水拭き機能も搭載したハイブリッドタイプ、かつ自動ゴミ収集機能を搭載した製品を中心に紹介しました。しかし、忙しいケアラーなら「どうせなら掃除後のモップを洗うところまで全部自動化してほしい!」と思うのでは?
そんな人におススメなのがエコバックスジャパンの「DEEBOT X2 OMNI」です。このロボット掃除機は自動ゴミ収集はもちろん、モップへの給水、掃除後のモップの温水洗浄、さらには掃除したモップの温風乾燥までを全自動で行います。水拭きモップは濡れたまま放置していると臭くなりますが、「DEEBOT X2 OMNI」なら乾燥まで行うのでニオイ問題がありません。
掃除以外にもケアラーにとって嬉しい機能があります。それが、ロボット掃除機の正面 にあるカメラの映像を、アプリでチェックできるという機能です。留守中にロボット掃除機を好きな場所に動かして自宅の様子を確認することができるため、簡易的な見守りカメラとしても利用できます。
6. まずはレンタルで試すのも手かも
おススメのロボット掃除機を紹介しましたが 「自分の家でロボット掃除機をうまく運用できるか?」というのは 実際に使ってみないとわからないものです。とはいえロボット掃除機は高価な家電なので、気軽な気持ちで買って失敗できません 。最近は家電のレンタルサービスも増えてきたので、まずはレンタルで試してみるのも手ではないでしょうか?
家電レンタルサービスの大手「レンティオ」
7. まとめ
高性能で賢く動き、しっかり掃除をしてくれるロボット掃除機は決して安くはありません。しかし「自分で急いで掃除機をかけるより床がきれい になる」「そろそろ掃除をしないと……という日々のプレッシャーから解放された」など、実際に購入したユーザーの多くが導入に満足しています。便利な家電を導入して、日々の家事負担を少しでも軽減してみてください。
8. 監修者プロフィール
倉本 春(くらもと・はる)
家電ライター。白物家電(生活家電)やIoTガジェットなど 、生活を快適・便利にする製品の紹介や解説、レビューを中心に記事を執筆。ソフトバンクにてPC系雑誌(月刊誌PC Japan /PC Computing )の編集を5年、 その後、6年間 東京にてドッグカフェを経営(オーナー兼シェフ)。2013年より生活家電、白物家電をメインとした家電ライターとして活動する。カフェのオーナーシェフ経験を生かした、 調理家電の使いこなし 方の紹介やレシピの提案、PC系雑誌の誌編集経験 を生かした、テクニカル面からの製品紹介、専門ライターとして 製品選定など、柔剛両面からの家電の紹介・解説・監修が得意。