ひんぱんに食べこぼしをしたり、その汚れに即対処できなかったりと、なにかと汚れがちな親の家の床が気になるケアラーに導入を検討してほしいのが「電動モップ」。床拭き時に腰を屈めず楽に掃除ができるうえ、振動やスチームの力で手やふつうのモップで床拭きするよりキレイに掃除ができます。何かと忙しく、床拭きができないケアラーの家庭にももちろん便利な商品です。とはいえ、「電動モップ」といっても種類はさまざま。そこで、家電ライターがくわしくご紹介します。

1. 手軽でパワフルな掃除が魅力のシンプルな電動モップ

電動モップとは、モップ部分が高速で動いたり、高温のスチームを出すことで強力に汚れが落とせる掃除家電のこと。「から拭き専用」「水拭き専用」「から拭き・水拭き両方可能」など、製品によって掃除方法が異なる点には注意が必要です。製品によっては「カーペット・畳は掃除不可」などの制限があるので、自宅の床材に合わせて製品を選びましょう。
 
また電源にはコードレスタイプと電源コードタイプがあります。コードレス式は充電の手間はありますが、風呂場や車内などコンセントがない場所でも手軽に掃除できるという利点があります。
 
モップを高速に動かして掃除をする電動モップには、「回転式」と「振動式」があります。回転式は2枚の円形モップを回転させることで掃除するタイプ。比較的ヘッドの奥行きが狭い製品が多いため、狭い場所などの掃除にも便利です。回転式の製品には、サンワサプライの電動モップ「200-CD078」などがあります。


サンワサプライのコードレス電動モップ 200-CD078
手軽でパワフルな掃除が魅力のシンプルな電動モップ

2. 使い捨てモップも利用できる振動タイプの電動モップ

多くのコードレス電動モップは、充電時にプラグを抜き差しする必要があります。そんな中、充電スタンドに乗せるだけで充電できるのがライフオンプロダクツの「充電式バイブレーションモップ 充電スタンド付 LPRCN001」です。こちらはモップ部分が高速振動することで汚れを落とす振動式の電動モップになります。振動式モップの多くはモップが四角い形状をしているので、部屋のスミまで掃除しやすいというメリットがあります。


ライフオンプロダクツの充電式バイブレーションモップ 充電スタンド付 LPRCN001

使い捨てモップも利用できる振動タイプの電動モップ

3. さまざまなタイプの付属モップがうれしい!

このバイブレーションモップでうれしいのは付属モップの種類の多さ。洗って繰り返し使える特殊繊維のモップが2種類付属されているほか、使い捨てタイプのモップも5セット付いています。介護中は排泄物などの掃除をすることもありますが、激しい汚れを掃除する場合に「モップを使い捨てする」という選択肢があるのはうれしいポイントです。

さまざまなタイプの付属モップがうれしい!

4. 高温で除菌もできるスチーム式モップ

高温のスチームで汚れを落とすスチーム式モップなら、汚れを落とすだけでなく除菌も可能です。ただし、スチーム式モップは無垢材のフローリングや人工大理石など一部の床材には利用できないので注意が必要です。また「熱」を利用する特性上、コードレスタイプの製品が少ないことも覚えておきましょう。
 
スチーム式でおすすめなのは、シャークの「2-IN-1 プロスチームモップ」。名前の通り1台2役の製品で、床用モップとして利用できるほか、床用アタッチメントから本体を取り出すことでハンディスチーマーとしても利用できます。

100℃を超える高温ドライスチームを使うので、「汚れ落としや除菌に洗剤を使いたくない」という人にとくにおすすめ。ハンディスチーマーとしても利用できるので、キッチン周りの頑固な汚れにも力を発揮してくれます。


床拭きもできてハンディタイプにもなるシャークの2-IN-1 プロスチームモップ
高温で除菌もできるスチーム式モップ

5. いつでもキレイな水で床掃除が可能な汚水回収タイプ

ここまでは一般的な電動モップについて紹介しましたが、この数年は新しいタイプの電動モップも登場しています。従来までの電動モップは、掃除をしているうちにモップが汚れてしまうというデメリットがありました。このため、汚れがひどい場合はこまめにモップを洗わないと、掃除でモップの汚れを広げてしまうという失敗の可能性もあったのです。ところが、新方式の電動モップは汚れたモップを絞って汚水を回収。常にキレイな水で水拭き掃除ができます。
 
この機能を搭載した電動モップの代表といえば、ダイソンの「Dyson V12s Detect Slim Submarine」。ダイソンの人気コードレススティッククリーナー「V12s Detect Slim」に、水拭き用のヘッド「Submarine ウェットローラーヘッド」を追加した製品です。

Submarine ウェットローラーヘッドは、給水タンクと回転ローラー、汚水タンクが一つにまとまったヘッド。濡れたブラシで床を掃除しつつ、ブラシに付着したゴミや汚れた水をスクレイパーで掻き取って汚水タンクに回収します。つねにキレイな水で床を掃除できるので、床に汚れを広げる心配がありません。


ダイソンのDyson V12s Detect Slim Submarineはヘッド交換で水拭きも可能に
いつでもキレイな水で床掃除が可能な汚水回収タイプ

6. 2023年、特に注目された吸引&水拭きが両方できるタイプの水拭き掃除機

ダイソンのSubmarineは汚水回収機能があるとはいえ、基本的に「水拭き掃除」をする電動モップです。一方、2023年特に注目されたのは、「水拭き」と「吸引掃除」を同時に行う「水拭き掃除機」という家電ジャンル。一般的な電動モップは固形ゴミの掃除が苦手なため、モップ掃除の前に掃除機をかける必要がありましたが、水拭き掃除機は水拭き時に固形ゴミもしっかり吸引するため、掃除が1度で済みます。
 
水拭き掃除機のおすすめは、アクアの水拭きフロアクリーナー「ワイプル AQC-WX1P」。ベタベタした床の汚れはもちろん、固形ゴミもしっかり掃除。たとえラーメンを床に落としても、スープも麺も一気に掃除してくれます。


アクアの水拭きフロアクリーナー ワイプル AQC-WX1P
2023年、特に注目された吸引&水拭きが両方できるタイプの水拭き掃除機

7. 自動でブラシを洗浄&乾燥までできるタイプも!

掃除用の水を入れるタンクには60℃までのお湯が利用できるうえ、専用洗剤を使った掃除も可能。このため油汚れにも強い掃除力を発揮します。掃除後は充電台にセットして「ブラシ洗浄」ボタンを押すだけで自動でブラシをクリーニングもしてくれるのもうれしいポイント。
 
水拭き掃除機の多くは掃除後の「自動ブラシクリーニング機能」を搭載していますが、最近ではブラシ掃除後にブラシを乾燥させる機能を搭載した製品も出てきました。それがロボット掃除機で人気のメーカー、ロボロックが発売する水拭き掃除機「Dyad Pro」です。

「Dyad Pro」は掃除機を充電ドックにセットすると自動的にブラシ掃除をスタート。掃除後はドックがブラシに送風して乾燥までを行います。


とにかく高性能なロボロックのDyad Pro
自動でブラシを洗浄&乾燥までできるタイプも!

8. まとめ

今回は「水拭きができる掃除家電」を紹介しましたが、ひとくちに水拭き家電といってもシンプルな電動モップから、吸引掃除までできる高機能な水拭き掃除機まで幅広い製品があることがわかります。吸引掃除もできる高性能な水拭き掃除機は便利ですが、その分重かったり、掃除後に汚水タンクを掃除する必要があるなど、各製品それぞれにメリットとデメリットがあります。自分の生活スタイルに合った製品をみつけて、少しでも掃除のストレスを減らしてください。

9. 監修者プロフィール

倉本 春(くらもと・はる)
家電ライター。白物家電(生活家電)やIoTガジェットなど 、生活を快適・便利にする製品の紹介や解説、レビューを中心に記事を執筆。ソフトバンクにてPC系雑誌(月刊誌PC Japan /PC Computing )の編集を5年、その後、6年間 東京にてドッグカフェを経営(オーナー兼シェフ)。2013年より生活家電、白物家電をメインとした家電ライターとして活動する。カフェのオーナーシェフ経験を生かした、 調理家電の使いこなし方の紹介やレシピの提案、PC系雑誌の誌編集経験 を生かした、 テクニカル面からの製品紹介、専門ライターとして製品選定など、柔剛両面からの家電の紹介・解説・監修が得意。

この記事の提供元
Author Image

著者:MySCUE編集部

MySCUE (マイスキュー)は、家族や親しい方のシニアケアや介護をするケアラーに役立つ情報を提供しています。シニアケアをスマートに。誰もが笑顔で歳を重ね長生きを喜べる国となることを願っています。

関連記事

シニアの体型とライフスタイルに寄りそう、 2つの万能パンツ

2022年7月23日

排泄介助の負担を軽減!排尿のタイミングがわかるモニタリング機器とは?

2022年9月23日

暮らしから臭い漏れをシャットアウト! 革新的ダストボックス

2022年9月5日

Cancel Pop

会員登録はお済みですか?

新規登録(無料) をする