いくら気を付けて生活をしていても、気が付くと床に落ちているのがホコリや髪の毛などのゴミです。一度に掃除する負担感はそこまで大きくはないものの、毎日のちょこちょこ掃除が積み重なると、意外とストレスに感じる人も多いのではないでしょうか? そんな問題も最新家電を使えば簡単に解消できるかもしれません。そこで、今回は手軽に取り出せて取り回しもラクなコードレススティッククリーナーについて、家電ライターが解説します。
「軽量タイプ」といわれる製品に重さの決まりはありませんが、日本のメーカーの製品なら、高機能モデルなのに標準質量が1kg前後という製品も増えています。
標準質量1kgという東芝のトルネオ VC-CLW32
さらに、この数年で登場したのが「自動ゴミ収集機能」を搭載したコードレススティッククリーナーです。コードレス掃除機は軽量化が進むとともに集じん容量も小さくなりました。そのため、ほとんどの製品は掃除のたびにゴミ捨てが必要になります。しかし、自動ゴミ収集機能搭載製品なら、掃除終了後に充電スタンドに掃除機をセットするだけで掃除機内のゴミを自動的に処理してくれるので手間いらず。「掃除しようと思ったら前回のゴミが残っていてダストビンが満杯だった」と、慌ててゴミ捨てをする必要がありません。2023年現在、自動ゴミ収集機能搭載製品があるのはパナソニックの「セパレート型コードレススティック掃除機」シリーズと、シャークの「自動ゴミ収集ドック」シリーズくらいですが、かなり便利な機能なので今後はどんどん増えることでしょう。
パナソニックの自動ゴミ収集機能搭載掃除機
セパレート型コードレススティック掃除機 バランスモデル MC-NS100K-W。掃除約50回分をまとめてゴミ捨てできます。
週末などに家中をまとめて掃除したい場合は、パワーだけではなくバッテリーの持ちもチェックしておきましょう。一度に広い範囲を掃除したいなら、標準モードで30分以上使える製品を選びたいところ。また、最近はバッテリーが着脱できる製品も増えてきました。着脱式バッテリータイプの掃除機なら、別売りの予備バッテリーなどを購入することで掃除時間を伸ばすことが可能です。ちなみに、駆動時間を気にする場合はセンサーの有無も確認しておきましょう。床材やゴミの量にあわせて運転パワーを調整できるので「汚れているエリアはパワフルに、キレイなエリアではバッテリーを温存しつつ掃除する」など、掃除パワーを自動調整することでバッテリーのムダ使いを減らせます。
シャークのEVOPOWER SYSTEM NEO+(バッテリー2個モデル)は充電ドックに予備バッテリー用の充電スロットもある珍しい製品。自動ゴミ収集機能も搭載しています。
ゴミセンサーは駆動時間を延ばすだけではなく、もちろん「目に見えないゴミ」までキレイになったかどうかをチェックするのにも便利です。最近は日立の「ごみくっきりライト」やダイソンの「Fluffy Opticクリーナーヘッド」など、ヘッドから緑の光を照射して「見えにくい細かなホコリ」まで見えるようにする機能を搭載した製品も増えています。掃除の「きれいさ」にこだわりたい方は、こうしたゴミを可視化する機能も確認しておきましょう。
見えにくい微細なゴミまで浮かび上がらせる「ごみくっきりライト」を搭載した日立の軽量コードレスクリーナー かるパックスティックPKV-BK50L
細かな場所まで掃除をしたい場合は、ハンディクリーナーとしても利用できる掃除機も魅力的です。掃除機によっては「充電台からの取り外し方」を変えることで、ワンタッチでハンディクリーナーとして利用できる製品もあります。布団の上など、細かな場所が汚れやすい介護中の家庭にとっては、すぐにハンディクリーナーとして利用できるというのは嬉しい機能ではないでしょうか。
充電スタンドから「横に引いて外す」と掃除機、「上に持ち上げる」とハンディクリーナーとして利用できる三菱電機のインスティック ズバキューシリーズ
家庭によって掃除機に求める機能はさまざま。このため、最近では今までにはなかったタイプの掃除機も増えてきました。たとえば、この数年で注目されているのが「静かな掃除機」。シャープのラクティブエア EC-SR9は、モーターを静音材で包み込むことで、不快な運転音を抑えてくれます。また、アイリスオーヤマの充電式サイクロンスティッククリーナー daspo SCD-190Pは、音を出したくないときは掃除機の「吸引」を停止。ヘッド内ブラシだけを動かして掃除することで、高い静音性を実現しています。これらの掃除機は、寝ている人がいる部屋を掃除したり、夜中に掃除をしたい場合に便利です。
「吸引」を停止し、ホウキを使うように掃除ができるアイリスオーヤマの充電式サイクロンスティッククリーナー
このほか、今年注目されたのが「紙パック式」の高機能コードレススティッククリーナー。紙パック式ならゴミ捨て時にホコリが舞うことがないので、ホコリに敏感な人がいても安心。紙パックの交換は約1.5か月に1回でよいので、毎回使うたびにゴミ捨てが必要なサイクロン式の掃除機よりお手入れが手軽というのも大きなメリットです。
汚れた紙パックを触らずにワンタッチでゴミ捨てができるシャープのラクティブエア EC-KR1
以上でわかるように、いまどきのコードレススティッククリーナーはさまざまな便利機能を搭載しています。軽量タイプ、パワータイプ、サイクロン、紙パック式など、家庭によって必要となる機能はそれぞれ。ぜひライフスタイルに合った、自分にピッタリの掃除機を見つけ出しましょう。
倉本 春(くらもと・はる)
家電ライター。白物家電(生活家電)やIoTガジェットなど 、生活を快適・便利にする製品の紹介や解説、レビューを中心に記事を執筆。ソフトバンクにてPC系雑誌(月刊誌PC Japan /PC Computing )の編集を5年、 その後、6年間 東京にてドッグカフェを経営(オーナー兼シェフ)。2013年より生活家電、白物家電をメインとした家電ライターとして活動する。カフェのオーナーシェフ経験を生かした、 調理家電の使いこなし方の紹介やレシピの提案、PC系雑誌の誌編集経験 を生かした、 テクニカル面からの製品紹介、専門ライターとして 製品選定など、柔剛 両面からの家電の紹介・解説・監修が得意。
著者:MySCUE編集部
MySCUE (マイスキュー)は、家族や親しい方のシニアケアや介護をするケアラーに役立つ情報を提供しています。シニアケアをスマートに。誰もが笑顔で歳を重ね長生きを喜べる国となることを願っています。