揚げずに表面にパン粉を広げて焼くので、通常のコロッケよりも大幅にオイルカットできます。材料を丸める手間もなく簡単にできるうえ、見栄えもいいので、パーティー料理としてもおすすめ。具材には濃い味付けをせずに、少しソースをつけるだけで味にメリハリができ、塩分控えめでももの足りなさを感じさせません。
「エネルギー(カロリー)が気になるので、揚げ物を控えている」という人も多いかもしれません。1日のエネルギー摂取量を減らすためには、脂質を減らすことは効果的です。特 にコロッケなどの揚げ物は衣に吸われる油の量も多く、エネルギーが高くなりがちです。今回は揚げずにエネルギーをカットするコロッケレシピを紹介します。
子どもから高齢者まで幅広い世代に人気のコロッケは、高齢者でも食べやすいため、食卓に上がる機会も多いかもしれません。ただ、揚げ物のとり過ぎは肥満や糖尿病、また動脈硬化の原因にもなってしまいます。
また、コロッケは手作りするのが面倒で、総菜を買ってしまう人も少なくないでしょう。そこでおすすめなのが、丸めずにすくって食べる「スコップコロッケ」です。
材料(2人分)
牛ひき肉……50g
たまねぎ……¼個
しいたけ……1枚
小ねぎ……2本
じゃがいも……2個(200g)
酒……大さじ½
無調整豆乳(または牛乳)……大さじ1
A
塩……ひとつまみ
粗びきこしょう……少々
B
パン粉……大さじ3
オリーブ油……大さじ½
C
トマトケチャップ……大さじ1½
ウスターソース……小さじ1
オリーブ油 小さじ1
エネルギー 215kcal
塩分 1.2g
*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です。
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています。
料理撮影:さくらい しょうこ
レシピ開発・調理:磯村 優貴恵
①牛肉には酒を振っておく。たまねぎとしいたけはみじん切り、小ねぎは小口切りにする。
②フライパンにオリーブ油を入れて中火で熱し、たまねぎとしいたけを炒め、たまねぎが透きとおってきたら牛肉を入れ、半分ほど色が変わったらAをふり、炒め合わせる。
③じゃがいもは2㎝角に切り、耐熱ボウルに入れ、水大さじ1を加えてラップをふんわりかけ、電子レンジ(600W)で5~6分加熱する。
④じゃがいもが熱いうちにフォークなどでつぶし、豆乳を加えて混ぜ合わせ、②と小ねぎを加えて混ぜ、耐熱皿に入れる。
⑤ボウルにBを入れてよく混ぜ、④の上に薄く広げ、アルミホイルで覆い、トースターで5分ほど加熱する。アルミホイルを外して表面に焦げめがつくまで2分ほど加熱する。混ぜ合わせたCを添える。
上にのせたパン粉でむせやすい場合は、食べる直前に具材と混ぜ合わせてからソースを少量かけることでパン粉が口の中で広がることもなく、むせにくくなります。
著者:磯村 優貴恵(いそむら・ゆきえ)
管理栄養士、フードコーディネーター、薬膳インストラクター、健康・食育ジュニアマスター。大学卒業後、大手ダイエット専門のエステサロンにて、エステティシャン・管理栄養士として、お客様の体を内側・外側の両面からサポートする。働く中で、具体的に食事面から提案することの必要性を実感し、日本料理店やカフェの厨房、特定保健指導の仕事に従事したのち、独立。メタボ健診の特定保健指導で行われる栄養指導の経験をもつ。現在は、子どもから大人まで、家族みんながおいしく食べられて健康になれるようなレシピ・商品を開発するほか、執筆、講演会など、幅広く活動中。