食欲がでないときは、さっぱりと食べられる“酢飯”がおすすめです。食物繊維が豊富なもち麦入り酢飯と彩り野菜を組み合わせれば、栄養たっぷりで満足感抜群の一皿に。カラフルな見た目でいつもの食事がよりいっそう楽しくなります。
食物繊維の1日の目標摂取量をご存じですか? 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、男性は21g以上、女性は18g以上とされています。しかし、実際の摂取量は、男性は15.3g、女性は14.7gと、3~6g程度不足しています。
食物繊維は「第6の栄養素」といわれ、不足すると腸内環境が悪化し、大腸がんの発症リスクが高まるともいわれています。
食物繊維といえば、ごぼうやキャベツなどの野菜に多いとイメージしがちですが、穀物にも豊富に含まれているのです。そんな穀物の中でも食物繊維の含有量が最も多いのが、大麦です。特に大麦の一種であるもち麦には、「ごぼうの約2倍」「玄米の約4倍」「白米の約25倍」と豊富に食物繊維が含まれているといわれています。
プチプチ、もちもちとした食感で噛む回数が自然と増え、フレイル予防にも役立ちます。
日常的に食物繊維を摂取するには、毎日食べる主食からとるのが効果的です。食物繊維をたくさんとって、腸内環境を整えていきましょう。
材料(2人分)
もち麦入りごはん……300g
枝豆(冷凍)……正味50g
コーン(冷凍または缶)……50g
ミニトマト……3 個
ツナ缶(水煮)……1 缶
A
すし酢……大さじ1
レモン果汁……大さじ1
オリーブ油……小さじ2
塩……少々
黒こしょう……少々
※ すし酢がない場合は、酢大さじ2、砂糖大さじ1 1/2、塩小さじ2/3で代用可能(作りやすい分量)。
エネルギー 343kcal
塩分 1.1g
*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です。
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています。
料理撮影:さくらい しょうこ
レシピ開発・調理:磯村 優貴恵
①枝豆とコーンは表示どおりに解凍する。ミニトマトは4等分に切る。
②ボウルに温かいもち麦入りごはんを入れ、枝豆、コーンを加えて混ぜ合わせる。
③② にA を加え、しゃもじで切るように混ぜ合わせる。汁気を切ったツナ、ミニトマトを加えて軽く混ぜ、器に盛る。
*ごはんはしゃもじで切るように混ぜると、米がつぶれずに、水分をほどよく飛ばすことができます。
シニアのためのひと工夫:
枝豆やコーンはサラダ用の黒オリーブ(種なし、スライス)や、やわらかく煮込まれたサラダ用のミックスビーンズなどで代用することも可能です。また、もち麦は白米に比べると弾力があり、プチプチとした食感が特徴ですが、慣れない場合は少し多めの水で炊いたり、もち麦の割合を減らしたりすると食べやすくなります。
著者:磯村 優貴恵(いそむら・ゆきえ)
管理栄養士、フードコーディネーター、薬膳インストラクター、健康・食育ジュニアマスター。大学卒業後、大手ダイエット専門のエステサロンにて、エステティシャン・管理栄養士として、お客様の体を内側・外側の両面からサポートする。働く中で、具体的に食事面から提案することの必要性を実感し、日本料理店やカフェの厨房、特定保健指導の仕事に従事したのち、独立。メタボ健診の特定保健指導で行われる栄養指導の経験をもつ。現在は、子どもから大人まで、家族みんながおいしく食べられて健康になれるようなレシピ・商品を開発するほか、執筆、講演会など、幅広く活動中。