トンカツはカロリーが気になりますが、ちょっとした工夫で減塩とカロリーダウンが可能です。削り節(おかか)のうま味と青じその香りが引き立つ、おいしくて満足感のある「サンドカツ」をご紹介します。
疲れがたまっているときは、疲労回復に役立つビタミンB群を豊富に含む豚肉がおすすめです。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるのをサポートするため、ごはんなどの糖質と一緒にしっかり食べることで、体に必要な活力を与えてくれます。
今回は衣とソースにひと工夫を加えた「サンドカツ」をご紹介。揚げ物のイメージが強いトンカツですが、フライパンを使い少量の油で「揚げ焼き」にすることで、余分なカロリーをカットできます。さらに、豚ロース薄切り肉は余計な脂身を切って使い、青じそをプラスしてさわやかなアクセントを。
衣のポイントはパン粉におかかを混ぜ込むこと。サクサクの食感と香ばしいうま味が加わり、ごはんが進むおいしさです。
また、ソースには市販のウスターソースに大根おろしを加えるひと工夫を。これで塩分を控えつつ、さっぱりとした味わいに仕上がります。
ソースなどの調味料は使う分だけ添えるのが減塩の鉄則です。
材料(2人分)
豚ロース薄切り肉……6 枚(160g)
青じそ……6枚
大根……150g
グリーンリーフ(ちぎる)………2枚分
にんじん(ピーラーで薄切り)……少々
塩……少々
しょうがのしぼり汁……小さじ1
ウスターソース……小さじ2
サラダ油……大さじ1
A
小麦粉・水……各小さじ1
とき卵……大さじ1
B
削り節……8g
パン粉……大さじ2
*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です。
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています。
エネルギー 277kcal
塩分 1.2g
料理撮影:石井 宏明
レシピ開発・調理:満留 邦子
①豚肉は脂身を切り落とし、塩、しょうがのしぼり汁をまぶす。
②青じそは縦半分に切り、豚肉1枚につき青じそ2切れをのせ、3つ折りにする。A、Bをそれぞれ混ぜ合わせ、順に衣をつける。
③大根はすりおろして軽く水気を切り、ウスターソースと混ぜて器に入れる。
④フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、②の両面を焼く。
⑤器に④、グリーンリーフ、にんじんを盛り、③を添える。
シニアのためのひと工夫:
豚ロース薄切り肉は、筋切りをするとより食べやすくなります。付け合わせの野菜は、ゆでたキャベツなどの温野菜でも良いでしょう。
著者:満留 邦子(みつどめ くにこ) /管理栄養士 料理研究家
大学の家政学部を卒業後、料理研究家のアシスタントなどを経て、独立。書籍、雑誌、新聞、テレビなど多様な媒体で活動し、料理教室の講師や企業のレシピ開発を手掛ける。特に「家庭料理」を得意とし、身近な材料で作りやすいレシピ作りに定評がある。著書に『料理が楽しくなる圧力鍋レシピ』(成美堂出版)、『今日のうどん』(成美堂出版)、『ごはんのおとも』(成美堂出版)など多数。