カロリーを控えたいときの強い味方、鶏むね肉を使った中華名菜をご紹介します。“よだれが出るほどおいしい”ことからその名が付いたといわれるメニューです。ピリッとした香味だれがクセになる本場の味わいが、電子レンジで手軽に作れるのです。
鶏むね肉は、高たんぱく・低脂肪で、カロリーを控えたいときにぴったりの食材。脂肪分が少ないためパサつくと思われがちですが、蒸すことでしっとりとやわらかく仕上がり、栄養もしっかりキープできます。レンジ蒸しなら火を使わずに済むため、暑い季節には特におすすめです。
今回のレシピでは、鶏肉・野菜・たれをそれぞれ別々に加熱するのがおいしさの秘訣。このひと手間で、手の込んだ本場の一品のような味わいになります。さらに、薬味だれに鶏肉の蒸し汁を加えることで、うま味がいっそう引き立ちます。
鶏肉の下にたっぷり敷いたもやしと豆苗は、シャキシャキとした食感で自然と咀嚼回数が増え、満足感のある食べごたえに。ビタミンや食物繊維も補えるので、栄養バランスも整います。
むね肉の料理がワンパターンになりがちな方も、ぜひ新たなレパートリーとして取り入れてみてください。作り置きもできるので、忙しい日にも重宝しますよ。
材料(2人分)
鶏むね肉……1枚(200g)
もやし……150g
豆苗……1パック
香味野菜(ねぎの青い部分やしょうがの皮)……適量
A
酒……大さじ1
塩……小さじ1/3
薬味だれ
ごま油……大さじ1 1/2
しょうゆ・酢・すり白ごま…各大さじ1
にんにく・しょうが(みじん切り)……各1/2かけ分
赤唐辛子(みじん切り)……1/2~1本分
粉花椒(なければ粉山椒)……小さじ¼
*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています
エネルギー 266kcal
塩分 2.2g
料理撮影:石井 宏明
レシピ開発・調理:満留 邦子
①鶏肉は水気を拭き、耐熱容器に入れてAをまぶし、香味野菜をのせて20分ほど室温におく。
②もやしはできればひげ根を取り、豆苗は根を取って半分に切る。別の耐熱容器にもやしを広げ、豆苗をのせてふんわりラップをかけ、電子レンジ(600W、以下同)で2分加熱し、ざるに移して水気をきる。
③①にふんわりラップをかけて電子レンジで1分30秒加熱し、上下を返してさらに1分30秒加熱して、そのまま20分ほどおく。
④たれの材料と③の蒸し汁大さじ1を別の耐熱容器に入れて混ぜ、ラップをかけて電子レンジで1分加熱する。
⑤③の鶏肉をそぎ切りにし、器に盛った②の上にのせ、④をかける。
シニアのためのひと工夫:もやしと豆苗は少し長めに加熱し、食べやすい大きさに切りましょう。鶏肉は、器に盛る前に、皮を取って細く裂くと、より食べやすくなります。
著者:満留 邦子(みつどめ くにこ) /管理栄養士 料理研究家
大学の家政学部を卒業後、料理研究家のアシスタントなどを経て、独立。書籍、雑誌、新聞、テレビなど多様な媒体で活動し、料理教室の講師や企業のレシピ開発を手掛ける。特に「家庭料理」を得意とし、身近な材料で作りやすいレシピ作りに定評がある。著書に『料理が楽しくなる圧力鍋レシピ』(成美堂出版)、『今日のうどん』(成美堂出版)、『ごはんのおとも』(成美堂出版)など多数。