豚肉はビタミンB1が豊富で、疲労回復にぴったりの食材です。今回は、脂肪が少なく軟らかい豚ヒレ肉を使い、カレー粉としょうがの香りを効かせて塩分を抑えつつ、満足できる味わいに仕上げます。

1. 付け合わせや香辛料で塩分を抑えながら、栄養バランスに配慮

季節の変わり目のこの時期は、朝晩の寒暖差や自律神経の乱れから、倦怠感や食欲不振を感じる方も少なくありません。

そんな秋の体調管理に役立つのが、食品の中でもビタミンB1含有量がトップクラスの「豚肉」です。ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える働きがあり、疲労回復をサポートしてくれます。中でも今回使用する「豚ヒレ肉」は、牛肉の約10倍ものビタミンB1を含んでいます。

また、付け合わせのズッキーニとじゃがいもにはカリウムが豊富に含まれており、塩分バランスの調整に役立つため、減塩中の方にもおすすめです。

カレー粉が香ばしさと食欲を引き出し、仕上げには、おろししょうがと刻みパセリをオリーブ油であえた香味ソースをかけ、風味豊かに仕上げます。しょうがの血行促進効果も加わり、疲れた体にじんわりと効く、元気をチャージできる一皿です。

季節の変わり目の体調管理に、ぜひ取り入れてみてください。


爽やかな季節のイメージ

2. 豚肉のカレーソテージンジャーソースがけ|材料(2人分)

材料(2人分)
豚ヒレ肉……180g
じゃがいも……1/2個(80g)
ズッキーニ(緑、黄)……各1/4本
オリーブ油……小さじ2 1/2 
塩……小さじ1/5(1g)

A
薄力粉……大さじ1/2
カレー粉……小さじ1/2

B
おろししょうが……1かけ分
パセリ(みじん切り)……小さじ1
オリーブ油……小さじ1
塩・こしょう……各少々


*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です。
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています。

エネルギー226kcal 
塩分0.9g


豚肉のカレーソテージンジャーソースがけ

料理撮影:貝塚 純一
レシピ開発・調理:伊藤 晶子

3. 作り方

①豚ヒレ肉は1.5㎝厚さに切ってたたいて伸ばし、混ぜ合わせたAをまぶす。

②じゃがいもは皮をむいて輪切りにし、水にくぐらせる。ズッキーニは1㎝厚さに切る。

③耐熱皿に②のじゃがいもを並べ、ラップをして電子レンジ(600W)で1分加熱する。

④同じフライパンにオリーブ油小さじ1/2を入れて中火で熱し、ズッキーニと③を並べて2~3分焼き、両面に焼き色をつけて取り出す。

⑤フライパンにオリーブ油小さじ2を入れて、①の両面を焼く。2~3分焼いたらふたをし、火を止めて余熱で3分ほど火を通す。器に④とともに盛る。

⑥混ぜ合わせたBのソースを豚肉にかけ、野菜に塩を振る。


シニアのためのひと工夫:
やわらかいお肉といえば豚ヒレが一番ですが、鶏ささみなどでもおいしく作れます。付け合わせのじゃがいも・ズッキーニは、どちらか1つでもOK。また、キャベツをさっと炒めたものや、旬のきのこなどもおすすめです。冷蔵庫にある野菜で、楽しんでみてください。



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この記事の提供元
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著者:伊藤 晶子(いとう・あきこ)

料理研究家・管理栄養士
料理教室FRASCO 主宰(福島県いわき市)

女子栄養短期大学を卒業後、料理研究家アシスタント、料理教室スタッフなど様々な食の
現場を経て、2009年に独立。『栄養と料理』『レタスクラブ』『お料理家計簿』(講談社)などの料理雑誌でのレシピ提案や、料理教室講師、イベント運営、企業のレシピ開発、料理番組の裏方など、多岐にわたって活躍。2020年末にいわきへUターンし、現在は料理教室運営を軸に、東京へも出向き、食の仕事に携わる。確かな調理技術をもとに、作りやすさと美味しさを兼ね備えた、食べて笑顔になる料理を提案し続けている。『フィスラーの料理教室』(KADOKAWA)、『ラプンツェルと学ぶ 料理の基本(料理担当)』(KADOKAWA)、『おいしすぎる糖質オフカレー』(KADOKAWA)、『幼児から小学生まで 食物アレルギー栄養しっかりごはん(料理担当)』(女子栄養大学出版部)など著書多数。

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