定番の「チキンのトマト煮」に大豆とカリフラワーを合わせた栄養たっぷりのレシピをご紹介します。大豆の植物性たんぱく質とカリフラワーに豊富なビタミンCを組み合わせることで、コラーゲンの生成をサポート。美容の面でもうれしく、食べごたえのあるイタリアンメニューです。
ビタミンCが豊富で、キャベツの約2倍も含まれているカリフラワー。その上、カリフラワーに含まれるビタミンCは熱に強いため、煮込み料理でも効率よく摂取できるのが特長です。たんぱくな味わいなので、他の素材の味を邪魔せず、トマトの酸味ともよくなじみます。
大豆は良質なたんぱく質に加え、不溶性食物繊維が豊富。おなかの調子を整えるのに役立ちます。鶏手羽の動物性たんぱく質と組み合わせれば、栄養のバランスがとれ、食べごたえも増します。
骨付き肉は、食べごたえがあるのに加え、食べるのに手間がかかるため、自然と早食いを防止できます。ゆっくり煮込めば軟らかく仕上がり、高齢者でも心配なく食べられます。あらかじめ切り込みを入れておけば火の通りもよくなり、味もしみ込みやすくなります。
定番のチキンのトマト煮にカリフラワーと大豆を加えるだけで、食べごたえに加え栄養価ももアップ。豆のしっかりとした食感とカリフラワーの歯ごたえ、骨付き肉のうま味が合わさり、最後まで飽きずに楽しめます。

鶏手羽……6本(350g)
塩・こしょう……各少々
カリフラワー……1/4個(150g)
水煮大豆……100g
パセリ……1枝
A
水煮トマト(カットタイプ)……200g
洋風スープの素(顆粒)……小さじ1/2
塩……小さじ1/3
こしょう……少々
オレガノ(乾・あれば)……少々
*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です。
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています。
エネルギー353kcal
塩分 1.8g

料理撮影:貝塚 純一
レシピ開発・調理:伊藤 晶子
①鶏手羽中の骨2本の間に切り込みを入れ、全体に塩、こしょうを振ってもみ込む。
②カリフラワーは小房に分け、パセリは葉を摘む。
③フライパンに①の皮目を下にして並べ、中火で動かさずに3~4分焼いて焼き色をつける。カリフラワーを加えて油が回るまで全体を炒め合わせる。
④③にAと大豆を加えてひと混ぜし、オーブン用ペーパーをかぶせて落としぶたにし、弱火で10分ほど煮る。
⑤塩、こしょうで味をととのえ、パセリを加えて混ぜる。
シニアのためのひと工夫:
骨付き肉の方がおいしく仕上がりますが、ひと口大に切った鶏もも肉でも十分おいしく作れます。食べやすい食材を選んでみてください。軟らかさは煮込み時間で調節できます。
写真:PIXTA
著者:伊藤 晶子(いとう・あきこ)
料理研究家・管理栄養士
料理教室FRASCO 主宰(福島県いわき市)
女子栄養短期大学を卒業後、料理研究家アシスタント、料理教室スタッフなど様々な食の現場を経て、2009年に独立。『栄養と料理』『レタスクラブ』『お料理家計簿』(講談社)などの料理雑誌でのレシピ提案や、料理教室講師、イベント運営、企業のレシピ開発、料理番組の裏方など、多岐にわたって活躍。2020年末にいわきへUターンし、現在は料理教室運営を軸に、東京へも出向き、食の仕事に携わる。確かな調理技術をもとに、作りやすさと美味しさを兼ね備えた、食べて笑顔になる料理を提案し続けている。『フィスラーの料理教室』(KADOKAWA)、『ラプンツェルと学ぶ 料理の基本(料理担当)』(KADOKAWA)、『おいしすぎる糖質オフカレー』(KADOKAWA)、『幼児から小学生まで 食物アレルギー栄養しっかりごはん(料理担当)』(女子栄養大学出版部)など著書多数。