MySCUE会員の方々のうち、現在介護をしている、または過去にしたことがあると回答したの132名の方に、認知症の方の介護における不安や負担、そして負担と感じる認知症の症状について聞いてみました。

結果として、認知症の介護経験者は、相談相手がいないこと、症状が改善しないことに不安・負担に感じていることがわかりました。

認知症の方・介護に携わる方への自治体によるサポート・医療・薬の開発は、この数年間でとても進歩しています。認知症で何か悩みがありましたら一人で悩まず、まずは身近な医療機関にご相談ください。

1. 認知症の介護で負担・不安に感じるのは“相談相手がいない”“症状が改善しない”こと

現在介護をしている、または過去にしたことがあると回答した132名の方に、認知症の介護で負担あるいは不安を感じる理由について聞いてみました。

最も多く選択された項目は、“相談する相手がいない”でした。次いで“体力面”“症状が改善しない、または悪化する”“金銭面”“仕事との両立”でした。



介護で負担・不安に感じること

・介護の相談をする相手がいない 81
・体力面の負担 46
・認知症の症状が改善しない、または悪化する 39
・金銭面の負担 37
・仕事との両立 34
・正しい接し方、コミュニケーションの仕方がわからない 25
・周囲に迷惑をかける 22
・介護をサポートしてくれる親戚・家族がいない 16
・特にない 10

 

2. 認知症の症状のうち、特に介護の負担となる症状は?

現在介護をしている、または過去にしたことがあると回答した132名の方に、介護で負担と感じる認知症の症状について聞いてみました。

最も多く選択された症状は、“幻覚/妄想”で、次いで“怒りっぽさ”、“拒否/抵抗”“衝動や感情の抑制が効かない”“徘徊”などが続きました。


負担に感じる症状_認知症介護

負担に感じる症状

・妄想/幻覚 95
・怒りっぽさ 52
・拒否/抵抗 43
・衝動や感情の抑制が効かない 37
・ひとり歩き(徘徊) 34
・睡眠障害 31
・食欲の変化・偏食 28
・不安 21
・うつ 18
・無関心 15



認知症の方・介護に携わる方への自治体によるサポート・医療・薬の開発はこの数年間でとても進歩しています。認知症で何か悩みがありましたら、一人で悩まずに身近な医療機関にまずはご相談いただくことをおすすめします。



本邦における認知症の治療薬の進歩

本邦における認知症の主な治療薬(上)

本邦における認知症の主な治療薬

・1999年 ドネベジル(コリンエステラーゼ阻害薬) 認知症の認知機能低下を抑制する薬剤
・2011年 ガランタミン(コリンエステラーゼ阻害薬) 認知症の認知機能低下を抑制する薬剤
・2011年 メマンチン(NMDA受容体拮抗薬)認知症の認知機能低下を抑制する薬剤
・2011年 リバスチグミン(コリンエステラーゼ阻害薬) 認知症の認知機能低下を抑制する薬剤
・2023年 レカネマブ(抗体薬) 認知症の進行を抑制する薬剤
・2024年 ドナネマブ(抗体薬)認知症の進行を抑制する薬剤
・2024年 プレクスピプラゾール(セロトニン・ドパミン・アクティビティ・モジュレーター) 焦燥感、易刺激性、興奮に起因する、過活動又は攻撃的言動に対する薬剤



認知症治療薬

写真:Freepik



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著者:MySCUE編集部

MySCUE (マイスキュー)は、家族や親しい方のシニアケアや介護をするケアラーに役立つ情報を提供しています。シニアケアをスマートに。誰もが笑顔で歳を重ね長生きを喜べる国となることを願っています。

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