⾎圧が不安定な⽅、精神的な面での安定を望む⽅、また、瞑想ってよく耳にするし興味はあるけれどどうすればいいかわからないという⽅に動画を使って瞑想の仕方をご紹介します。

いくつかある瞑想法のうち、とくに⾎流にフォーカスした呼吸法を取り⼊れた瞑想を⾏っています。ぜひ、瞑想を⽇常に取り⼊れてみてください。

1. ⾎圧と⼼の関係

タイムコード(2:10)
https://youtu.be/sjKa1yDOMRk?feature=shared&t=130



「なぜ診療所で⾎圧を測ると⾼いのかしら…?」
こんな⾔葉をよく聞きます。いかがでしょう? そんな経験はありませんか?
これは『白衣症候群』といわれることもあり、先⽣や私たち看護師の前で測ると、血圧が上がりやすくなる現象のことを指します。不思議なことですが、実は⾎圧は私たちの⼼の状態と密接に関連しています。

先生または看護師の前で血圧を測るとき、「高かったらいやだなぁ」「高かったらどうしよう?」と思っていると、血圧は上がりやすくなるのです。

私たちは不安を感じたときや⼼配しているとき、体の筋肉がキュッと緊張しています。血管も筋肉と同じように弾⼒のある細胞なので、筋肉がキュッと縮こまると、⾎管も縮こまります。⾎管が収縮すると⾎圧は上がると、前回のヒートショックの動画でお伝えしていました。不安や⼼配事があるとき、私たちは思考に意識がいっているためあまり気づきませんが、体も⾃ずと緊張し、その結果、⾎圧も上がります。

ということは、受診したときだけではないことがわかりますね。普段の⽣活の中で⼼配事や不安に感じることが続くとき、あるいはイライラしたり、ストレスが溜まっていたり、感情的になっているときも同じことが起こっています。よって、⾎圧を安定させるためには感情から離れること、気持ちを落ち着かせること、体が⼼地いい感覚でいることが大切です。

2. なぜ瞑想をすると効果があるの?

タイムコード(4:03)
https://youtu.be/sjKa1yDOMRk?feature=shared&t=243



では、なぜ瞑想をすると効果があるのでしょう︖

①副交感神経の活性化
瞑想はリラクゼーション反応を引き起こし、副交感神経を活性化させることで⼼拍数を低下させ、⾎管を拡張して⾎圧を下げるのに役⽴ちます。呼吸においては、息を吐くとき、リラックス効果のある副交感神経を刺激します。ですので、瞑想をするときは『吐く息』に意識を向けるようにしましょう。

②ストレスホルモンの減少
瞑想を⾏うことで、コルチゾール(ストレスホルモン)の分泌が減少します。これによって体内の緊張が和らぎ、⾎圧を安定させる効果が期待されます。よって瞑想は長い時間⾏うよりも、一日5分でよいので毎日習慣として⾏うことをお勧めします。

③マインドフルネス
瞑想は呼吸に意識を向けるため、『今ここ』という意識状態になります。この状態においては過去や未来の不安から離れることができ、それによって生じた⼼理的な安定感が⾎圧の低下につながります。

今回はとくに⾎圧を安定させることにフォーカスした瞑想を⾏います。私たちの体は全⾝に⾎管が張りめぐらされていて、この⾎管の中を流れる⾎液によって、37兆個ある細胞に栄養が⾏き届く仕組みになっています。

また、私たちの体は自身がイメージしたことに対してとても忠実です。これは『プラシーボ効果』といいますが、皆さんが想像したとおりの状態を実現していく確率は45〜55%あるといわれています。その効果を、今回の瞑想で活用します。

3. 実践しよう! 5分間の瞑想

タイムコード(6:07)
https://youtu.be/sjKa1yDOMRk?feature=shared&t=367


①体勢を整える
まず初めに体勢を整えます。床に座っている状態でも、椅⼦に座っている状態でも構いません。もし横になっている状態であれば、動画は⾒なくてもいいので、⾳にだけ耳を聴けるようにしていただき、仰向けになって⼿⾜を伸ばしてください。

意識していただきたいのは『背⾻』です。座っている⼈は、体を前後や左右に揺らし、ここが体の中⼼だな〜と思うところを⾒つけましょう。腰を張りすぎるのはよくありません。体に緊張がかかるからです。なんとなく背⾻がまっすぐになっていることを確認して、肩の⼒をストンと抜きましょう。

②半眼にする
瞑想をするときは、基本的に閉じているような、開いているような『半⽬』の状態にします。動画は⾒ずに、声だけ⽿を傾けていただければ⼤丈夫です。座っている⼈は50cm先の床に⽬線を落としましょう。

③規則正しい呼吸をする
ご⾃⾝が⼼地いいと思う呼吸が理想です。できれば⿐呼吸が理想的ですが、⿐が詰まっているなどの不具合がある⼈は⼝呼吸でも⼤丈夫です。そして呼吸が落ち着いて来たな〜、安定してきたな〜と思ったら、吐く息を少し⻑くしていきましょう。頑張ろうとすると体が緊張しますので、無理のない範囲で吐く息を少し⻑めにしてみてください。

④イメージをする
頭のてっぺんから、全⾝に⾎液を流していくことをイメージします。慣れてきたら、⼤きな⾎管や⽑細⾎管にまで息を流し、息を吐くと同時に、⾎液中の汚れたものや不要なものが⼀緒に流れていくことをイメージしていきましょう。動画で誘導していますので、ぜひ動画を視聴しながら瞑想を体験してみてください。

マインドフルネスは、⼼⾝の健康に重要な意識状態のことです。毎朝、あるいは毎⽇寝る前にやると効果を発揮します。

瞑想には科学的な裏付けもあり、多くの研究で瞑想が⾎圧を効果的に低下させることを⽰しています。例えば、アメリカ⼼臓協会は、⾼⾎圧の治療を補助するものとして瞑想を推奨しています。

瞑想は薬や特別な器具を必要とせず、どこででもできる⽅法であり、副作⽤がないことが魅⼒です。瞑想を継続的に⾏うことで、⾎圧の改善だけでなく、⼼⾝の健康全体にポジティブな影響が期待できます。最初は5分程度から始めて、徐々に時間をかけて習慣にされることをお勧めします。


*5分でできる︕⾎流を安定させる瞑想法(全16分)



協力:⼀般社団法⼈⽇本ナースオーブ


※この著者の関連情報
ブログ︓https://note.com/senoyoko
メールマガジン︓https://nurseorb.com/letter
⽇本ナースオーブホームページ︓https//nurseorb.com


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この記事の提供元
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著者:瀬野 容⼦

認知科学の講師を15 年しています。脳科学の観点で予防と健康を考え、企業、看護師、⼀般向けにセミナーや相談会を⾏なっています。Wellness ナースとして経験10 年以上の看護師6 名で活動しており、看護の知識と⾃らの経験をもとに、暮らしの中で役⽴つ情報を共有しています。

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