1. コロナの初期症状にのどの症状はある?
新型コロナに感染した際の初期症状には個人差がありますが、主に次のものが確認されています。
・発熱
・せきやのどの痛み
・倦怠感
・味覚や嗅覚の変化・消失
・頭痛
・腹痛や下痢などの胃腸症状
のどの痛みや違和感は、新型コロナの初期症状の中でも比較的よく確認されています。単体で現れる場合もあれば、せきや微熱など他の症状と同時に出現することもあります。
新型コロナにかかった際の初期症状は、かぜのひき始めとよく似ており、見分けにくいものです。
2. のどの痛みや違和感があればコロナ?
のどの痛みや違和感は、確かに新型コロナに感染したときの初期症状であり、多くの人が感じるものです。
しかし、のどの痛みや違和感のみで新型コロナに罹患したとの判断を下すことはできません。
のどの痛みや違和感を初期症状とする感染症や病気は、ほかにも複数確認されているためです。
●インフルエンザやかぜの可能性も
のどの痛みや違和感は、インフルエンザやかぜのひき始めによるものだという可能性があります。ウイルスがのどで増殖して炎症を起こすと、腫れたり痛みが出たりします。
のどの粘膜は普段、細菌やウイルスなどの外敵から体を守るために防御機能を働かせますが、のどの乾燥や体の疲れによって免疫力が落ちると、炎症が起こりやすくなるのです。
●コロナ、インフルエンザ、かぜの違いとは
新型コロナ、インフルエンザ、かぜは、どれもその初期症状が似ています。
そのため、のどの痛みや違和感などの症状から、どの病気にかかっているかを判断するのは難しく、医療機関での診断が欠かせません。
感染症により個人差はありますが、のどの痛みや鼻水、せき、発熱はいずれにおいても生じる可能性があると考えるべきでしょう。
ただし新型コロナの感染の場合、鼻水や鼻づまりがやや少ない傾向にあるといわれています。
これらの症状がつらく、気になる場合には、医療機関や医師の診断を仰ぐことが望ましいでしょう。
●ストレスや気管、食道への負担からのどのつまりを感じることも?
ストレスは心身ともに悪影響を与えます。ストレスを感じると、のどのつまりや声の出しづらさ、息苦しさを覚えます。
また、カラオケや友人との食事などでのどを酷使した後や、アルコールを飲み過ぎた後にも、のどの痛みや違和感を覚えることがあります。
●発熱や嗅覚に注意! コロナが疑われるケースは?
新型コロナの初期症状には、のどの痛みや違和感のほか、発熱や嗅覚・味覚の異常を伴う場合が多いようです。
料理の味が分かりにくい、鼻づまりがないにもかかわらず、香りやにおいに気づけない、といった場合には、味覚異常や嗅覚異常を疑うべきかもしれません。
もし発熱に加えて、味覚や嗅覚の異常が気になる場合には、速やかに医療機関へ受診の相談をしましょう。
3. こののど症状、コロナの初期症状かも…と思ったら
これまで述べてきたとおり、のどの痛みや違和感は、もしかすると新型コロナの初期症状かもしれません。疑わしい場合は、周りに感染させないように対策を徹底しましょう。
●学校や会社は休む
のどの痛みや違和感がある場合は、新型コロナの初期症状の可能性を疑いましょう。
新型コロナの感染経路は主に飛沫感染のため、周囲にうつすことのないよう、学校や会社など多くの人がいる場所に出向くのは避けるべきです。
症状が落ち着けば通勤や通学の再開も可能ですが、回復の判断として、念のため病院を受診して医師の指示を仰ぐと安心です。
●早期に受診の相談が必要なケース
新型コロナは急激に症状が悪化する場合があるため、軽症の段階でも油断ができません。
のどの痛みや違和感の症状のみでも、しばらくすると急にせきが止まらなくなったり、息苦しくなったりといった、呼吸器関連の障害が発生し、重症化することもあります。
ひどくなると肺炎を合併して入院が必要になることや、呼吸困難など重篤な状態に陥ることもあります。
のどの痛みや違和感が普段とは明らかに違うと感じたら、すぐに病院を受診しましょう。
4. のどが痛い時……自宅でできる対策
のどの痛みや違和感は、新型コロナやインフルエンザでなくともつらいものです。
病院での診察や処方により素早い改善が見込めますが、自宅でものどのケアを行うことで、痛みや違和感を軽減できます。
自宅で手軽にできるのどのケアとして、有効と考えられるものをいくつか紹介します。
●加湿器を使用する
冬場の乾燥した時期にはのどの痛みが起こりやすくなります。のどの粘膜が乾燥すると、ウイルスや細菌といった異物への防御機能が弱まるため、炎症や感染症のリスクが上がるためです。
加湿器で部屋の湿度を上げてのどへの負担を軽減し、粘膜の防御機能を回復させましょう。
●水分をとる
のどの乾燥防止には、こまめな水分補給も効果的です。温めたお湯を飲んだり、お湯に炎症抑制効果のあるはちみつを混ぜたりすることで、痛みの軽減効果が期待できるでしょう。
なお、水分の中でも、カフェインの多いコーヒーや、ビール、ワインといったアルコール飲料はのどに痛みや違和感がある場合は、避けるべきです。
のどへの刺激になるほか、カフェインやアルコールによる利尿作用で脱水を引き起こす可能性もあることから、のどを労わるためにも摂取は控えておきましょう。
●睡眠をとる
のどの痛みや違和感には炎症を伴う場合が多いため、炎症を抑える習慣が大切です。
睡眠不足や過度の疲労は体内の炎症物質を増やすため、十分に睡眠時間をとり、休息を確保するようにしましょう。
新型コロナやインフルエンザ、かぜなどにおいても、睡眠をしっかりとることは回復を早めるための手段として有効です。体調が悪いときは無理をせず、体をしっかり休めましょう。
5. まとめ
新型コロナの初期症状は、かぜとよく似ています。のどの痛みや違和感はかぜをひいた時にもよくある症状のため、軽ければそのまま見過ごしてしまいがちです。
しかし、のどの症状がいつまでも続いたり、悪化してせきが止まらなくなったりするような場合には注意が必要です。
重症化を防ぎ、感染を広げないためにも、普段と違う体の変化を感じたら、早めに病院を受診するようにしましょう。