毎日の掃除機がけは、それ自体面倒ですが、運転音が気になるので早朝や夜間は使わないなど気を使っている人も多いと思います。実は掃除機の運転音には高い音が混じっていることが多く、実際の音量以上にストレスに感じてしまうこともあるのです。今回は、そんな掃除機の不快な運転音を低減し、時間的な制約からも解放してくれる掃除機をご紹介しましょう。

1. 数値だけでは表せない掃除機の不快な運転音とは

皆さんは、掃除はお好きですか? 「やってはいるけれど、本当は嫌い」という人もいるかもしれませんね。マーケティングリサーチ会社アスマークが行った「住環境と掃除に関するアンケート調査」(2018年6月)によると、「嫌い」「どちらかといえば嫌い」と回答したのは約50%と、2人に1人は好きではないという結果に。とはいえ放っておくと家がホコリだらけになってしまうので、皆さんも便利な掃除機や掃除道具を取り入れながら頑張っているようです。

 

近年主流になっているコードレススティック掃除機は、コードを挿す手間がなく、ゴミに気がついたときにサッと掃除できるのが便利ですが、いつでも掃除ができるわけではありません。近所迷惑にならないよう早朝や深夜は避けたり、家族が寝ている時間はやめておこう、と音には気を使います。わが家は犬を飼っていますが、犬や猫の中には大きな音が苦手な子も多いので、やはり近くにいるときは使わないようにしています。

 

でも実は、運転音の影響をもっとも受けているのは、掃除機がけをしている本人かもしれません。先日テレビで「生活の中のプチストレス」を調べる実験を行っているのを見ました。いつも通りの生活の中で、どこにストレスのタネが潜んでいるか、脳波を使って調べるものでしたが、なんと掃除機の電源を入れた瞬間に、一気にストレス値が上がったのです。当のご本人はストレスとは思っていない表情でしたが、掃除機の音も潜在的なマイナスイメージにつながっているのでは、と思いました。

 

ところで近年の掃除機はだいぶ静かになったはずなのに、なぜいまだにうるさく感じるのでしょうか。それは、物理的な騒音レベルを表すdB(デシベル)と、人が感じる音の大きさは性質が異なるためです。dB値自体は小さくなっても、その中に人が不快に感じる音が混じっていたら、結局はうるさく感じてしまいます。そこで最近は、dB値だけでなく、人が実際に感じる音=SONE値が着目されるようになってきました。

 

今回ご紹介するのは、このSONE値を低減したというシャープの紙パック式コードレススティック掃除機「ラクティブエア EC-KR1」です。


シャープ
紙パック式コードレススティック掃除機「ラクティブエア EC-KR1」
実勢価格:4万8000円前後

2. 不快音低減で掃除機嫌いの愛犬も逃げなかった

 

見た目はとてもスタイリッシュで、リビングに置いても違和感がありません。コードレススティック掃除機は、よく使う場所に置いておくのがベストなので、デザインは重要ですね! さっそく電源を入れてみると、想像とは異なる運転音。確かに音は小さいのですが、どちらかというと防音室の中に閉じ込められたようなくぐもった音がします。いわゆる不快音、雑音が聞こえにくいので、うるさいと感じず、家族との会話もスムーズです。

 

これなら、家族が寝ている時間に使っても睡眠の妨げにはならなそう。試しにわが家の愛犬くうちゃんが寝ている近くでも使ってみましたが、いつもはサッと逃げていくのに、今回は片目でチラッと見ただけで昼寝を続行していました。逆にいえば、今までの掃除機はうるさかったのね。

 

シャープによると、掃除機の主な騒音源は、モーター音、排気音、駆動音の3つ。ラクティブエアはこの音を抑えるためにモーターを遮音カバーで覆ったり、モーターや吸込口に防振材を使用して振動を抑え、低騒音化技術非搭載の機種に比べてSONE 値の約17%低減を実現したそうです。モーターのパワーを落とすことはなく、音を物理的に閉じ込めているので、静かでもゴミはしっかり吸い取ってくれます。


3. ズボラさんにもうれしい機能が充実

掃除の手間を減らしてくれる、かゆいところに手が届く機能も搭載されています。例えばヘッドのブラシが右端まで届くようになっているので、壁沿いにスーッと掃除するだけで、壁際のゴミを吸い取ってくれます。今までのように、壁際だけは正面から垂直に攻めないと吸い取れない、なんてことはありません。ブラシ自体も、密度が高く髪の毛やペットの毛が絡みにくいため、「毛がびっしり巻きついて動かなくなった!」なんてトラブルも少なくなりそう。(これって私だけ?)

 

 

もう1つ、ズボラさんを唸らせる機能があります。狭い隙間を掃除したいとき、ヘッドを外して細いノズルで掃除することがあると思いますが、屈んでヘッドを外すのは面倒。でも、これはヘッドを足で押さえながら手元のレバーを引くだけで 、スッと抜き取れるのです。しかも差し込み口はそのまま自立するので、戻すときも屈まずに差し込めばOK。

4. 紙パック式はゴミ捨てのストレスが少ない

不快音を抑えたシャープのコードレス掃除機には、サイクロン式と紙パック式がありますが、今回使用したのは紙パック式です。サイクロン式は、ゴミを遠心分離するので吸引力が落ちにくいメリットがありますが、ゴミ捨てのときにゴミが舞い上がるリスクがあります。紙パック式は、ゴミが溜まった紙パックを取り出して捨てるだけなので、ゴミの舞い上がりはほぼゼロ。紙パックの交換も1.5ヶ月に1回でいいので、掃除後の手間が大幅に軽減されます。


一般的に紙パック式は、ゴミが溜まってくると空気の通り道が阻害され、吸引力が落ちるのがデメリットとされていますが、ラクティブエアはゴミが溜まっても空気の通り道が確保できる構造のため、吸引力が落ちにくい設計に。さらにゴミが満タンになった紙パックは、ボタン1つでスルッと落ちる独自の「パックinカップ」構造なので、直接触らずにそのままゴミ箱に捨てられます。ですから、できるだけゴミに触れたくない人はもちろん、ゴミ捨てが面倒なズボラさんにも、実は紙パック式がおすすめだったりするのです。

 

ちなみに紙パック式コードレススティック掃除機は、日立グローバルライフソリューションから「かるパックスティック」、シロカから「らくらクリーナー」などが登場しており、近年人気が上昇しています。


 

静かなラクティブエアを使っても、しばらくは「もう時間が遅いから、今は掃除しないほうがいいかな」と思うクセが抜けませんでした。だからこそ、自分の都合に合わせて掃除ができる自由を実感します。ただでさえ忙しい私たち、少しでもストレスを減らしながら家事をこなしていきたいですね。

この記事の提供元
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著者:田中真紀子

家電ライター。早稲田大学卒業後、損害保険会社を経て、地域情報紙に転職。その後フリーとなり、住まいや家事など暮らしにまつわる記事を幅広く執筆する。結婚、出産を経て、子育てと仕事の両立に悩む中、家事をラクにしてくれる白物家電、エステに行けなくても自宅美容できる美容家電に魅了され、家電専門ライターに。現在は雑誌、webにて執筆するほか、専門家として記事監修するなど年間300近い記事に携わる。企業コンサルタント、アドバイザー業務、テレビ・ラジオ出演も多数。自宅には常に200を超える家電があり、日常的に使用しながら、生活者目線で情報を発信している。親の介護問題が間近に迫ったアラフィフ。夫、息子(高校生)、犬(チワプー)の3人と1匹暮らし。
ホームページ https://makiko-beautifullife.com/

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