体の芯からぽかぽか温まる「クリーム煮」は、寒いこの季節にぴったりの定番メニュー。今回は、かきとえびのうま味たっぷりな魚介のクリーム煮をご紹介します。弾力のある魚介類は食べ応えも抜群で、メイン料理としても満足いただけます。

1. タウリンを含む魚介類のおいしさと栄養を無駄なく取り入れる

クリスマスや忘年会、お正月など行事が続くこの季節は食べ過ぎや飲み過ぎで肝臓に負担をかけてしまいがち。肝臓の機能は年齢とともに弱まっていき、特に高齢になると肝細胞の修復が遅くなり、栄養の消化や不要物の排出も滞りやすくなります。「食欲が出ない」「体がだるい」「体がかゆい」などの症状が長期的に続いている方は、肝機能が低下しているかもしれません。

肝機能を高めるには、かきやえびなどに豊富に含まれる「タウリン」の摂取が効果的。タウリンは、肝臓の機能強化のほか、血圧や血糖値のコントロール、網膜組織の保護などに役立ちます。さらに、最近の研究ではタウリンの摂取が中高年者の筋力維持に関わっていることもわかってきました。タウリンは水に溶けやすいため、煮汁ごと摂取できるクリーム煮にすると、無駄なく栄養を取り入れることができます。

やわらかく煮込んだ魚介と大根は口当たりが優しく、噛む力に不安がある方にも食べやすくなっています。ごまの香ばしさとみそのコクが食欲をそそるクリーム煮で体を内側から温め、冬の不調を改善していきましょう。

タウリンを含む魚介類のおいしさと栄養を無駄なく取り入れる

2. 魚介と大根のごまみそクリーム煮|材料

材料(2人分)
かき(むき身)……80g
えび(むき身)……60g
大根……3 ㎝
だし汁……1¼カップ
牛乳……¾カップ
パセリ(みじん切り)……少々


みそ……小さじ2
練り白ごま………小さじ1


片栗粉……小さじ2
水……大さじ1

*料理のエネルギー・ 塩分は1人分です。 
*野菜類は皮をむくなどの下ごしらえをすませてからの手順を説明しています。

エネルギー 155kcal 
塩分 1.6g



料理撮影:さくらい しょうこ
レシピ開発・調理:松尾みゆき

3. 作り方

① かきは塩水(3%程度、材料外)でよく洗い水けを拭く。えびは片栗粉(分量外)を揉み込み、洗って水気を拭く。大根は薄いいちょう切りにする。

②鍋にだし汁と大根を入れて中火で熱し、煮立ったらかきとえびを加え、火が通るまで煮る。牛乳を加えて沸騰直前まで煮立ったらAを溶き混ぜ、混ぜたBを回し入れ、とろみをつける。

③器に盛り、パセリを散らす。


シニアのためのひと工夫:かきやえびを小さめに切ったり、ほたての貝柱に代えたりすると、より噛みやすく、食べやすくなります。

この記事の提供元
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著者:松尾みゆき

健康と料理をテーマに食全般のコーディネーターとして書籍や雑誌、テレビ、Web、広告、企業のアドバイザーなどを中心に活動中。簡単でわかりやすいヘルシーメニューやボリュームのある低カロリーメニュー、栄養バランスを考えた食事、減塩レシピ、生活習慣病の方向けの食事、子供が食べやすく簡単に作れる離乳食や幼児食、さわやかなスタイリングが得意。生活習慣病予備軍の方向けの特定保健指導も定期的に実施中。食品メーカーでメニュー開発をしていた経験を活かし、アドバイザーをしている企業も多数。

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